登録者300万人を達成した宝鐘マリン 偉大な船長の“船旅”から紐解く、多彩な魅力と個性

 カバー株式会社が運営する女性VTuberグループ・ホロライブの宝鐘(ほうしょう)マリンが、一つの節目を迎えた。

 2024年1月10日、自身のYouTubeチャンネル登録者数が300万人に到達したのだ。バーチャルタレントシーン全体を見渡しても、登録者数が300万人を超えるのはホロライブEnglish所属のGawr Gura(がうる・ぐら)と、先駆者であるキズナアイに続く3人目となる。

 もっともチャンネル登録者数が多いGawr Guraが442万人(2024年1月19日現在)、キズナアイが299万人(2024年1月19日現在)。今回“300万人超え”を達成した宝鐘マリンは約302万人(2024年1月19日現在)ということで、シーン全体で2番目に多いチャンネル登録者数を誇っている。

【登録者300万人耐久】うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!歌う!!!!【ホロライブ/宝鐘マリン】

 日本に活動拠点を置き、日本語を母国語としているバーチャルタレントのなかで、彼女は現在もっとも支持を集めるタレントのひとりだろう。

 今回は、宝鐘マリンの活動を振り返り、なぜ彼女がトップランナーとしてあり続けられるのか、そこにスポットを当ててみようと思う。

 彼女がデビューを果たしたのは2019年7月7日、ホロライブ3期生としてのデビューが発表され、8月11日にYouTubeで初配信をおこなうと、その後もYouTubeに重きをおいて活動してきた。

 彼女のチャンネル登録者数の推移を簡単に見ていくと、2021年1月18日にチャンネル登録者数100万人、2022年8月1日にチャンネル登録者数200万人を突破し、このたび2024年1月に300万人を突破した。約1年半(18ヶ月ほど)で100万人ずつ登録者数を増やしており、長期間に渡って魅力的なコンテンツを生み続けてきたからこその記録だろう。

 では、彼女はどのようなコンテンツをこれまでに生み出してきたのか。分析サイトのデータなどを用いながら、いちど立体的に見てみようと思う。

過去には最大約17万人を集めたことも 圧倒的な平均視聴者数の高さを誇る宝鐘マリン

 先日、海外のデータサイト・Streams Chartsにて、「2023年の世界女性ストリーマー人気ランキング」が発表され、宝鐘マリンと同じくホロライブ所属のタレント・兎田ぺこらが一位を獲得したと報じられた。
(参考:Most Popular Female Streamers in 2023

 配信者にまつわるデータを収集・公開しているWEBサイトはいくつかあるが、共通して注目される項目は、「総視聴時間」「総配信時間」「平均視聴者数」の3つだ。

 これは、その期間中(今回の例でいえば2023年中)にタレントがどれほど配信をしていたかという「総配信時間」に対し、どのくらい「平均視聴者数」が集まり、1人1人の視聴時間を集めた「総視聴時間」はいくつか?という風に考える。

 先のランキングには宝鐘マリンの同期である兎田ぺこらを筆頭に、博衣こより、さくらみこ、大空スバルら多数のホロライブメンバーがランクインしているが、彼女らはともに配信時間・配信回数が長く・多いタイプであり、こういったチャートにランクインするのも納得だ。

 この捉え方で宝鐘マリンの活動を見てみると、彼女は「総配信時間」が決して多い方ではない。自身の同僚や他プロジェクトの面々が1年を通じて200回から300回もの配信をおこなうなかで、彼女の配信回数は100回前後であり、配信時間そのものも年々落ちつきつつあるようだ。

 その一方で、「平均視聴者数」が非常に多いのが彼女の特徴だ。個人VTuberが1度の配信で同時視聴者数100人~500人をあつめれば素晴らしいとされるシーンのなかで、彼女は1度の配信で3万人から4万人ほどの同時視聴者を集め、最後まで視聴者数を減らすこと無く配信を終えてしまうのだ。

 配信内容に注目が集まるタイミング、たとえばその時々で流行しているゲームであったり、自身が歌唱する記念ライブや新衣装お披露目、同じホロライブの面々が多数出演するようなコラボ配信だと、その視聴者数は倍以上に伸び、ときに同時視聴者数が10万人の大台にまで近づくこともある。

 ちなみに、2023年で宝鐘マリンがもっとも視聴者数を集めた配信といえば、自身の活動4周年を記念した3Dライブ配信である。最大視聴者数は約17万人、平均しても10万人以上の視聴者が彼女のライブを楽しんだ。これはバーチャルタレント個人のチャンネルから配信されたものとしてはトップクラスの数字だ。

【昭和歌謡祭】宝鐘マリン4周年記念LIVE【ホロライブ/宝鐘マリン】

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