imaseが考える“グローバルヒットする曲の条件” 『MMA』出演への想いも語る

タイアップならではの曲作りのおもしろさ

ーー今後の楽曲制作は、やはり海外も意識していくんですか?



imase:そうですね。キャッチーで、ノリが良く、覚えやすいダンスミュージックを今後もつくっていきたいと思っています。

 

 あと、音に関しては海外アーティストの場合、ひとつひとつの音がすごく太いという特徴があるので、そういった音づくりもかなり意識しています。ミックスの部分というか。

ーー歌詞を書く際は、どんなことに気をつけているのでしょう?

imase:やっぱり「語感」と「インスト」の部分ですかね。結局日本語の歌詞は、歌謡曲のような日本ならではのメロディ以外には言葉がハマりにくいという特性があると思うので。日本語に合いつつ、海外の方も聴きやすい。そういうトラックをつくって、言葉を乗せていくことが重要なのかなと思っています。

ーーなるほど。逆にタイアップ曲をつくる際は、どんなことを意識するんですか? 今年は『ポケットモンスター』とコラボした「うたう」や、サントリーのWeb動画に書き下ろした「18」など、タイアップもいろいろと手がけてきたと思うのですが。

imase:タイアップの場合は、クライアントさんからいただくテーマに沿うように楽曲をつくっています。

ーー制約があるなかで曲をつくるのは、大変ではないですか?

imase:いや、逆にタイアップでしか経験できない面白さがあるんですよ。テーマが与えられなければつくらなかったような曲もできたりするので。

 それこそポケモンの「うたう」は、ゲームのBGMをサンプリングするというお題があったからこそ生まれた楽曲で。僕はポケモンの『ダイヤモンド・パール』世代なんですけど、そこで使われている音をたくさんサンプリングして持ってきて、ガチャガチャして曲をつくるということをやっていました。

 そういう曲のつくり方って、企画じゃないとなかなかできないんです。なので、タイアップ曲を制作するときは、いただいたテーマを大切にしつつ、これまでやってこなかったことにも挑戦してみようという気持ちになりますね。

ーーそうしたタイアップ曲も含めて、imaseさんはすごくハイペースに楽曲をリリースされていると思うんですけど、アイデアや創作意欲が枯渇することはないのですか……?

imase:アイデアはまだ全然大丈夫です。まだまだ出していないジャンルの曲もありますし、まだ十数曲しか出していないので。僕の場合、曲をつくる前には大量にインプットする時間を設けるんですよ。たとえばバラードをつくりたかったら、歌謡曲から海外アーティストの曲まで、ひたすらバラードをたくさん聴いてインプットする。そこからアイデアがいろいろと湧いてくることも多いんですよね。

ーーそうなんですね。そうしたインプットは、どんな風に楽曲に活きてくるのでしょう?

imase:サウンド面やコード感、メロの譜割などを意識して吸収するようにしていて。特にリズムとコードが音楽のジャンルを決定づけると思うので、そこをうまくインプットして、楽曲づくりに役立てています。コード感はわりといろいろな楽曲で参考にしています。

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