浮上するYouTuberの“不仲説” 背景には視聴者の受け取り方と現実のギャップにあり?

 近年、知名度を上げたコムドットや平成フラミンゴ、ばんばんざいなど“新世代YouTuber”と呼ばれるクリエイターたち。彼らの特徴として、それまで活躍してきたクリエイターに比べて、「コラボ動画が多いこと」が挙げられる。力を合わせて知名度を上げる戦略をとるクリエイターが多い。コラボで生まれるやりとりから、視聴者はクリエイター同士の“仲睦まじい様子を見て、新たにファンになっていく。

 一方で、それに付随する話題が“不仲説”である。度々、新世代YouTuberの動画でも取り上げられているテーマなのだが、今回は実際の動画から“不仲説”について分析していきたい。

 2023年11月17日、人気YouTubeグループのくれいじーまぐねっと(以下、くれまぐ)が自身のチャンネルを更新。YouTubeコンビ・平成フラミンゴをゲストに迎え、「噂されてる不仲説の真相と女同士ぶっちゃけトークが爆笑すぎた!!!」という動画を公開した。

 2組の不仲説については、「仲が悪くなるまでもない。不仲説が出るときって絶対そうじゃない?」と平成フラミンゴ・RIHOが言及している。そもそも不仲説が浮上した原因は、動画上で2組の絡みがあまりなかったこと、くれまぐのメンバー・浅見めいとエアが「自発的に行けるタイプではない」ため、視聴者には「くれまぐはそういうところに入りづらい奴らだ」と思われていたそうだ。くれまぐ・UraNは「『自分がしたい行動をしていたんだけど、映り的にやっぱりスカしてるんだ』と思われていた」と振り返っている。

噂されてる不仲説の真相と女同士ぶっちゃけトークが爆笑すぎた!!!

 2022年11月29日には人気YouTubeグループ・コムドットが、サワヤンチャンネルをゲストに迎え「【念願】2年間不仲説が出てるサワヤンと飲み会したら盛り上がりすぎたwwwww」という動画を投稿した。

 動画では、2年前にコラボ動画を撮影する予定があったものの、コムドットがスケジュールの都合で飛ばしてしまったことについて振り返った。その事実をサワヤンチャンネル・サワが生配信で明かしたところ、不仲説が浮上したという。しかも不仲説が浮上したのは、その生配信が行われた1年後。これは第三者によりアップされた切り抜き動画が要因だという。

発言や状況を切り抜くことによって生まれる「事実とのギャップ」

 このように不仲説は、発言の切り抜きやクリエイター同士が絡んでいる姿が見えなかったときに浮上する傾向にあることが分かる。他にも、SNSで相互フォローではなかったり、スケジュールの都合で動画の出演予定が変更になってしまったりした際も、“不仲”だと捉えてしまう視聴者が少なからず存在してしまうようだ。

 YouTuberは視聴者との距離感が近い存在であることから、このような憶測が飛び交いやすい。改めて当たり前のことを言うが、必ずしも動画上の姿がその人の全てではない。視聴者側が多少なりとも、そのあたりに想像力を膨らませ、優しく見守っていく必要があるだろう。

関連記事