Threadsで偽アカウントや詐欺が発生する可能性あり? 利用できない欧州ではプライバシーに関する指摘も

 巷はThreadsのにわか景気に沸いている。しかし実のところ欧州では、まだ利用できていない。これは消費者のプライバシーを厳格に保護する「欧州一般データ保護規則(GDPR)」によるものだ。

 Instagramとの親和性の高さもあり、短期間で多くのユーザーを獲得しているThreadsだが、個人データをInstagramからインポートする仕様などが仇となり、EUでのリリースに「待った」がかかっている状態だ。

 同規則においてMetaは今年に入り3億7700万ユーロという巨額の制裁金をEUに課されており、同じ失敗を繰り返すわけにはいかない。GDPRにはヨーロッパのデータを抜かれて市場で米企業が優位性を得ることを抑制する、経済防衛策の側面もある。

 しかし、米国のメディアFox Newsは「プライバシーはほぼゼロ」と主張し、Metaの解体をすべきだという荒々しい論陣を張る。

 また、ドレクセル大学の准教授であるD'Ovidio氏も「調査すべきプライバシー上の懸念がある」とCBS Newsに述べる。Threadsには、お膝元からも警告が発せられているのだ。

 サイバーセキュリティの専門家Jake Moore氏は、Threadsが100カ国以上で勢いを増しており、偽アカウントや誤情報が出回り、詐欺行為が発生するリスクがあると警鐘を鳴らす。

 有名人になりすましたアカウントにも注意が必要だ。これはなにもThreadsに限ったことではなく、ユーザーがまだ不慣れな新しいアプリやソーシャルメディアに起こりうる事態だ。

 Metaは、そのようなリスクに対して手をこまねいているだけではない。160億ドルを投下して4万人規模のチームを構築しインフラ保護に努めており、Threadsリリース初日から展開しているとDaily Mailは伝えている。

 「Threads(スレッズ)」が「Threats(スレッツ:脅威の意)」にならぬように、プラットフォーム側だけでなく、ユーザーも安全に留意することを肝に銘じておきたいところだ。

(source)
https://www.foxnews.com/media/mark-zuckerberg-twitter-killer-threads-enrages-users-data-collection-privacy
https://www.cbsnews.com/philadelphia/news/threads-app-safe-safety-privacy-and-data-concerns-meta/
https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-12269987/Expert-warns-Metas-new-Threads-app-perfect-target-SCAMMERS.html

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