航空マニアには究極の推し活!? JALボーイング787型機就航10周年を機に作られた「コンセプトルーム」のこだわり
日本航空と東京ベイ東急ホテルは、2022年4月に展開し好評だった『ウイングルーム』に続く第2弾『JAL787 10th Anniversary Room』を期間限定(2023年4月21日まで)で宿泊予約をスタートさせている。
JAL787ボーイングで使われていた部品を至る所に使用!
東京ベイ東急ホテル最上階(18階)、夕陽をテーマにした空間 「AKANE」デラックスサンライズビューツインフロア(1806号室 広さ32㎡)にJALボーイング787型機(以下787)の就航10周年を記念して、同型機で実際使われてきた航空機部品を活用し、室内家具や 調度品として設置・展示。航空機ファンには必見の限定部屋となる。
JALの山谷氏(日本航空 整備本部 事業推進部 統括:マネジャー山谷 雄彦 氏)から、展示されてあるパーツの使われ方、役割 など丁寧な説明を受ける。整備本部所属だけあり分かりやすい解説で、部品の重要性・必要性を感じた。特にハイテクの塊である飛行機は電力供給パーツが重要なことだと改めて認識。
この部品は可変周波数始動発電機(VSFG)の中にある。巨大なエンジンをスタートさせるモーターと、その後は発電機として働き、エンジン1基に対し2つを取り付けてある。双発ジェットの787は合計4基が組み込まれている。ターミナルブロックはフィーダーケーブルと機体を結ぶ中継ポイントの役割。そしてフィーダーケーブルは235V、360-800Hz㎐、250KVAの電流を流す。飛ぶために必要な大電力を送電しているパーツとなる。通常では見ることができないエンジンの内部のパーツが、1806号室では見て触ることが可能となる。
ピトー管は飛行中に787の速度を測るための部品(使用時間2,756時間 787-9型機:機体番号JA849J)で実際使われていたものだ。地上と上空は温度差が大きい為、飛行中は凍結しないように400°の熱が加えられている。先端が焼けているのはそのためだ。
テーブルに使われている787のホイール( 使用期間:2019年10月〜2021年12月)。787-9型機、約240トンの重量を支え、世界の空港でテイクオフ・ タッチダウンを繰り返してきたホイール。その大きさは22インチ。役目を終え、いまは静かにホテルの一室で天板ガラスを支える。そのホイールを眺めながらの時間は格別のひとこと。
787で約10年間使用された読書灯をテーブルライトに。 航空機部品らしく、耐久性が良く、飽きの来ない材質とデザインにリメイクされてある。上部・下部に光る青いライトは客室乗務員を呼ぶ際に点灯するものだ。
ちなみに宿泊すると1982年に発売されているJALオリジナルカップ麺「ですかい」シリーズの、うどん・そば『UDON de SKY』 『SOBA de SKY』を食べることができる。ちなみに飛行中の機内は地上よりも気圧が低く湯の沸点が85℃前後と下がるため、低い温度でも麺を戻して食べることを前提に作られているカップ麺だ。飛行機の絵柄のかまぼこが入っているなど芸の細かさもグッド。
国際線ビジネスクラスのシートカバーと同じ布で制作、デザインしたベッドカバー。龍村美術織物社の伝統ある織物製造技術でリファインされたものだ。生地も重厚で耐久性も抜群。また、宿泊者には、1室で1冊、展示品開設ブックレット(兼オリジナル宿泊証明書)が提供される。