宇志海いちごの活動に感じる、VTuber・配信者が「大事にすべきこと」

　2022年3月13日、自身のデビュー4周年記念日に行なった復活配信。彼女は自身の近況を報告した。

　その内容を真摯に聞いていると、仮に自分の身に起きたならばどうすればいいのだろう？と思えてしまう内容ばかり。現在の彼女がおかれたシリアスな状況について、彼女自身が語った言葉として受け取っていただきたく、ぜひ上記の動画を見てほしいと思う。

　このなかにあって、彼女が配信のなかで物述有栖が彼女の復帰に尽力したことについて「感謝してもしきれない」と何度となく語っている。実はこの復活配信でも物述はすぐ近くで見守っており、復活後の配信は彼女が連れ添うような形で行っていたという。

　3月15日には有栖と2人で、4周年を記念して元2期生への突撃インタビューを敢行。無事全員と顔合わせるなかでメンバーが口々にしていたのは、やはり体調を案じる言葉の数々だった。

　ネットで多数の衆目に立ち、動画配信サイトでゲームや雑談を公開し、それを通じてより面白いエンターテイメントや楽しさを届けていく。それがストリーマーであり、現在のVTuberの至上命題ともいえる点であろう。

　だがそれ以上に重要視すべきは、何よりもタレント本人の健康・精神状態が良好であり、安定していること、それを周囲がケアできるかどうかにある。

　「毎日配信していないとみんながわたし（俺）を忘れるんじゃないかと不安で……」と語るタレントは数多い。このシーンに長く居続けるためにも、このカルチャーを長くつづけていくためにも、自身の心身をともにフレッシュな状態にしておくことは、なによりも重要である。

　現在のバーチャルタレントシーンがこれまでのエンターテイメントシーンと大きく異なるのは、心身に不調や不安が起こった場合、そのファンやシーンを知る者から気遣いの言葉が多く届くことにある。

　2010年代から徐々にメンタルヘルスについての悩みを理解し、向き合うということが世間へ徐々に浸透している影響にあるからだろうし。インターネットというダイレクトにメッセージを送れるフィールドというのも影響していそうだ。

　2022年4月23日、宇志海いちごは物述と「アリストロベリー」で3Dライブを開催する予定だ。彼女の雄姿をぜひ見届けるべきであろう。