3Dホログラムでマリオが走る!? 最新ガジェットでファミコンをプレイ

 「Looking Glass」というガジェットがある。ニューヨークに拠点を置くLooking Glass Factoryが開発した、ガラス製のディスプレイに立体的な映像を映し出せる3Dホログラム投影ガジェットだ。事前に用意した最大45個の映像を、見る角度に応じてユーザーに見せることで、立体に見える仕組みだ。

Looking Glass公式WEBサイト

 深度情報(ピントの合っている範囲・対象物との距離などの情報)が記録された画像や映像を、専用アプリでインポートすることで、ホログラムとして投影し、立体映像を楽しめるというデバイスで、たとえば、iPhoneのポートレートモードで撮影された写真や、Blenderなどの3DCGソフトで作られた画像・映像、ゲームエンジンの「Unreal Engine」を使ってホログラムを作ることができる。

 このガジェットに、『スーパーマリオブラザーズ』を映し出し、3D化したプレイ映像を製作したのが、京都在住のゲームデザイナー「Seth A. Robinson」氏だ。

 Seth A. Robinson氏がTwitterに投稿したプレイ映像では、マリオやブロックの影が浮き出ていたり、その影が視点に合わせて動いたりと、2Dのゲームが立体的に表示されているのがわかる。『悪魔城ドラキュラ』をプレイしているシーンでは、階段が3D表示されており、目の前で登っているかのように見える。

 同氏は自ら開発したUnreal Engine用のプラグイン「HoloVCS」を利用し、2Dゲームのグラフィックに深度情報を付加することで3Dへ変換、同ガジェットへ投影している。プラグインの公式ページによれば、現在はファミコンソフトの『スーパーマリオブラザーズ』『悪魔城ドラキュラ』と、アタリ2600の『ピットフォール』の3作品に対応しているとのことだ。

 このガジェットでゲームを3Dに見せるためには、45画面分のゲーム画面をリアルタイムで描画し続ける必要があり、現在はファミコンソフトをプレイするだけでも非常に多くの処理を必要とするため、この環境を再現するにはハイエンドなグラフィックボードを搭載したPCが必要だという。しかし、ソフトウェアの最適化やハード性能が向上すれば、気軽にこのようなリッチな映像でゲームを楽しめる未来が来るかもしれない。

〈Source〉
https://www.nintendolife.com/news/2022/02/random-who-needs-3ds-you-can-now-play-super-mario-in-holographic-form

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