いつ起こるかわからない「通信障害」への対策は何をすべき?

スマホがデュアルSIMに対応していない場合は?

 問題となるのは、デュアルSIMに対応していないスマホを使っている場合だろう。その場合、メインのネット回線が使えなくなってしまったら、Wi-Fiに頼ることになる。緊急時に備えて、日頃の生活圏内や通勤ルート内で、店舗や街のフリーWi-Fiを利用できる場所を把握しておくと安心だ。

現在地付近のフリーWi-Fiを簡単に探せる「タウンWi-Fi」

 現在地付近のフリーWi-Fiを簡単に探せるツールとして、「タウンWi-Fi」というアプリもある。利用可能なWi-Fiが見つかったときに通知を受け取ったり、自動接続したりできるので、普段の生活で使用しておくことで身近なフリーWi-Fiの確認に役立つだろう。

「スマホ以外」の手段も確保しておく

 より根本的な部分に目を向けると、スマホに頼らずに最低限の移動や連絡ができる手段を確保しておくことも大切だ。

 携帯電話が普及するまでは、「外出先から公衆電話で自宅に連絡する」という光景は珍しいものではなかったが、いまは日常で使うことはめったにないだろう。そのため、緊急時に公衆電話から連絡を取ろうと思っても、相手の電話番号がわからなかったり、通話のための小銭も持っていないということが起こりうる。

 さらに、バスや電車の移動時にモバイルSuicaなどのスマホ内蔵型の決済手段を使い、買い物はQR決済やタッチ決済を使っている人なら、物理的な交通ICカードやクレジットカード、紙幣もほとんど持ち歩いていないケースもあるかもしれない。

 そのようなスマホに頼り切った生活に慣れてしまうと、帰宅途中に通信障害が発生して、スマホを使わずに自宅まで帰らなければならないという状況になったときに途方に暮れることになる。

 公衆電話を利用するための小銭や自宅までの移動に困らない程度の現金を持ち歩いたり、物理的な交通ICカードやクレジットカードをスマホケースに入れておくといった「アナログな対策」も考えておきたい。

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