コロナ禍で、ファッションの“借りる”時代は加速する? アドレスホッパーが考える「衣服のサブスク」の進化
メチャカリの利便性をユーザー目線から
アドレスホッパーという言葉をご存じだろうか。アドレスホッパーとは特定の住所を持たず、各地を転々としながら暮らしている人を指す。近年注目されている新しいライフスタイルだ。アドレスホッパーとして生活を送っている筆者の知人女性メチャカリのユーザーであり、その利便性をこう語る。「メチャカリを使う理由は、移動の際の荷物を減らしながらおしゃれを最大限楽しめるから」と。
アドレスホッパーにとって、一番の悩みは荷物の量だ。定期的に移動を繰り返すことから、荷物は少なければ少ないほどいい。そして、荷物の中で一番面積と重さを取ってしまうのが洋服であり、その悩みを解決してくれたのがメチャカリだったという。使い方としては、滞在先に到着するときにメチャカリを使用して洋服を送り、滞在先を出る直前に近くのコンビニで返送する。サービスの特性と自分のライフスタイルを考えたうえでメチャカリを使いこなしているといえる。
皮肉なことにコロナのおかげで場所や時間にとらわれない働き方ができるということが証明された。家賃の高い都心に家を構えるのではなく、アドレスホッパーとして滞在先で仕事をすることや旅行で訪れた場所を仕事場にすることも可能だ。上述の通り旅行や短期滞在において洋服の持ち運びに関する問題はつきものである。メチャカリは今後も様々なライフスタイルを持つのユーザーの悩みを解決していくことだろう。
コロナの影響で外出の機会が少なくなっていることから今後、ファッションは借りることへのニーズがさらに高まると考えられる。ブランド側は利用者に試着する機会を与えることで、購入機会の獲得、広告の無駄削減、さらにサービスの満足度が高い場合にはブランドのリピーターになる可能性もある。利用者は気になる服を試着する機会が得られるだけでなく、購入前のミスマッチを防ぐことができる。それに加え店舗に足を運ぶ時間的コストともかからない。ブランド側、利用者側双方にメリットがあることから、これからは「洋服は借りる」という選択肢が増えていきそうだ。
■おっくん
WEBライター。週に一回noteでエッセイを投稿しています。BASEでサービスを3つ展開中。Twitterにて執筆依頼承っていますので気軽にご連絡ください。