茂木健一郎と「友達」みたいな距離感 『Voicy』が発信する音声メディアの強みとは

 著名人やインフルエンサーの声がいつでもどこでも聴ける、国内最大級の音声メディアプラットフォーム『Voicy』。ビジネスのプロや芸能人などによる「声のブログ」、4大マスメディアの記事が声で聴ける「メディアチャンネル」、企業が発信する「社外報(オウンドメディア)」など、450以上のチャンネルを楽しむことができるサービスだ。

 新型コロナウイルス禍での在宅時間の増加に加え、スマートスピーカーやワイヤレスイヤホンなどのハードの普及に伴い、こうした音声メディアの需要が高まっている。そんな中、株式会社Voicyはさらなる利便性向上を目的にUI(ユーザーインターフェース)をリニューアル。12月3日に「Voicy事業戦略オンライン発表会」を開催した。

 同イベントのトークセッションでは、脳科学者であり作家、ブロードキャスターの茂木健一郎と、有料課金リスナーを500人以上抱え、企業スポンサーもつく“声”のインフルエンサー・ワーママはるが参加。『Voicy』の魅力やこれからのボイスメディアの可能性について語った。

「ながら聞き」でも学びを得られる魅力

「他の媒体やプラットフォームと比べて『Voicy』ならではの特徴は」との質問に対し、もともとテレビや雑誌、Webメディア等様々な媒体で活躍する茂木は「ながらで聞いている人が多いんですよね」と指摘。

「音って脳にとっては創造を刺激するところがある。YouTubeとかとオーディオメディアとまず入り方が違っていて、想像力の自由があるっていう事。ながらでできるっていう事。そのあたりが物凄く現代的なところだと思う」と語った。

 ワーママはるも「家事、育児とか仕事の通勤中とかに耳では聞きながら体は違う事してるので、違う事してるけど学びはあるっていうのはものすごくよかったところ」と語った。

『Voicy』の発信者は「友達」みたいな距離感がいい

 また、「動画発信とテキスト発信と音声発信って比べた時に、音声の強味は?」と聞かれた茂木は、「人の温かさとか声の魅力」と即答。

 普段から茂木の『Voicy』のリスナーであるワーママはるは、「既存のメディアって整えられているところが多いので、その人の人間味みたいなものを感じにくいんですよね。でも茂木さんてこういう人なんだとか、自分の生活に凄く溶け込んでくる感じがして。メンターとか友達とか、それくらいの距離感に感じられるのがいいなぁと思ってます」と、ボイスメディアならではの魅力を語った。

 ワーママとして普段からリスナーからの相談を受けることもあるワーママはるについて茂木は「やっぱり相談に乗ったりするのは声はいいよね。親身な感じがするじゃん。」と指摘。

 ワーママはるも「身近にいる先輩」みたいな扱いを受けていると笑った。「こんな失敗したけどこんな風に改善すればいいんだみたいな、なかなか社内では相談できないんですよね。リアルの人には聞きづらいけどちょっと身近な人に聞きたい。でも芸能人じゃないっていう方が私のリスナーさんには多いです」と、同じような境遇のリスナーとのコミュニティを『Voicy』で作っているワーママはるならでは意見である。

 声が伝えるリアリティや距離感について茂木は「例えばはるさんが近くにいるとか、俺が近くにいるとか緒方さんが近くにいるみたいなイリュージョンが起こる」と話した。

 また、自身のコンテンツについてリスナーからの感想として「元気になるって言われるんだよね。なんで俺元気になるって言われるかわからないんだけど」と笑った。

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