忘れたくないのは用事だけじゃない 新たな『リマインダー』アプリ活用術

 iOS14へのアップデートに伴いバージョンアップされた『リマインダー』アプリ。すでに利用して、その使い心地を実感している人も多いのではないだろうか。SNS上では賛否両論といったところだが、おそらくそれぞれがこれまでのバージョンで、自分なりの使い方をしていたからこそなのだろう。筆者も、バージョンアップ前から『リマインダー』なしには生きていけない人間だったのだが、 “単に用事を忘れないようにしておく”、ためだけに『リマインダー』を利用している人に知ってほしい、自分なりの活用法がある。

 iPhoneの『リマインダー』アプリには、各リマインドをジャンル別に分ける「リスト」機能が存在する。「リスト」のタイトルには、おそらく「学校/会社の用事」や「今日買うもの」といったテーマを設定するのが一般的なのだが、筆者はここに「展覧会」や「後で読む記事」、「美味しそうなお店」といった項目を設けている。

 まず使えるのが「後で読む記事」リストだ。前のバージョンでは、URLをそのまま一つの「用事」として貼り付けていたのだが、何の記事なのかをわかりやすい所に表示できないため困っていた。しかし今回、用事ごとにURLを貼り付けておくボタンが設置されたことにより、何の記事のURLなのかを簡単に示し、ボタンを押してすぐにページに飛べるようになった。例えば、「お気に入りアーティストのインタビュー記事を見つけて、今読みたいけれど時間がないから夜寝る前に……」と思った時は、記事のタイトルを用事の名前にコピペ、ページのURLをURLボタンにコピペして、その用事を夜、自分が寝る時間ぐらいにリマインドするように設定しておけばいいのだ。

 この URLボタンの利便性は高い。他にも、例えば「毎週水曜の16時から販売が開始されるディズニーのチケット取るの忘れないようにしたい」といった場合は、予約ページのURLをコピーして「ディスニー予約」などと名付けた用事に添付。15時55分にアラームが鳴るように設定しておけば、通知音が鳴った時にロック画面から用事を開き、URLボタンでそのまま予約サイトまで飛ぶことができる。ここまですれば、携帯をトイレに置き忘れたりしない限りは、用事を忘れないでおくことができるはずだ。

 ここまで紹介したものは主に“用事”であるが、その他にも『リマインダー』アプリは、“リマインドしなくてもいいけど忘れておきたくないこと”を溜めておくのにも使える。「展覧会」や「行きたいお店」、「何日から公開する映画」といったリストがいい例で、上記の活用法を元に頻繁に『リマインダー』アプリを開く人であれば、iOS14のアップデートにより「マイリスト」が見やすくなったので、こうした趣味ごとを記憶の近い位置に収納しておくことができて便利だ。

 「展覧会」や「行きたいお店」などの場合は、用事に即した位置情報を設定しておくことができる「場所」機能を活用してもいい。指定した目的地からの「到着時」や「出発時」を設定することが前提になっているのだが、「到着時」に設定しておくことで近くを通った時に知らせてくれるし、そうでなくとも場所をすぐに参照できるので十分便利だ。観光地に出かける予定があって、事前に行きたい場所をいくつか調べておいたのなら、当日は「今行こうと思ってた雑貨屋さんの前を通ったみたいだな、近いから入ろうか」とスムーズに観光することができるだろう。「場所」機能は設定から『リマインダー』アプリ内での「場所」機能の利用を許可してからでないと利用できないので、「位置情報を発信していると充電が不安」という人は、「メモ」欄に住所をペーストしておくだけでもいいだろう。

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