Instagramが“オンラインいじめ”対策の新機能をリリースも、海外メディアは「一長一短」と報じる

単に好かないコメントや妥当な批判を沈黙させる効果も?

 『TechCrunch』は「これらの機能により、アカウント所有者がコミュニティをより適切に管理できるようになるが、妥当な批判や投稿者が単に好まないコメントを黙らせる効果もあるかもしれない」と長所と短所について指摘している(参考:https://techcrunch.com/2020/05/12/instagram-adds-new-anti-bullying-features-including-tag-controls-comment-management-tools/)。

 また、Twitterが行ういじめ対策の例にも言及している。Twitterは、ユーザーが気に入らないリプライを非表示にする方法を提供するが、プラットフォームから削除することはなく、Instagramの新機能とは対照的だ。Twitterのリプライは余分にクリックすると、背後に隠されており、どこを見ればよいかを知っている人は、表示させることができる。

 Twitterは、どちらかというと自由度の高いソーシャルメディアだが、荒れやすいという特徴もあり、機能を微調整して、ユーザーエクスペリエンスを高める取り組みを行っている。

 Facebookが所有するInstagramは比較的、新しいプロダクトで、ユーザーは10代の若者も多い。若者は、とりわけいじめへの耐性が弱く、最悪の場合は自殺にまで及ぶか懸念もある。Instagramはこの点に、配慮しているのかもしれない。

 ユーザー層の違いや運営企業の方針によって、SNSの機能は今後、一段と多様化していくことだろう。

■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。

関連記事