『ドラ恋~Bang Ban Love~』最終話ーー「告白のキス」をしたのは誰? それぞれの“強さ”見えたラストシーン

 告白の舞台は3か月前に皆が初めて出会った劇場、その舞台下に男性陣が待機。それぞれの控え室で1人ずつ待つ女子は順番に舞台に立ち、告白相手を指名する。告白順はくじ引き。撮影現場は劇場の外に用意された、大樹と恵子が働いていたキッチンカーのセットとなる。

 女性陣からの告白はどれも勇気に溢れていて、全員が強く嘘のない、心からの拍手を送りたくなるような素晴らしい内容だった。

 トップバッターのわかな(若菜)は、「根岸拓哉さん、お願いします」と宣言。

 2人はセットのテーブルに向かい合って席につき、わかなは「緊張する……」と一言漏らした上で、タクヤに惹かれた理由や当時の想いを素直に言葉に乗せていく。「ただ1個すごく引っかかってたことがあって」と言い淀んだ後、「お芝居にしかこの人は興味がないのかなって言葉が今までに何個かあって……で、私の気持ちがこのまま大きくなっても、タクヤくんの軸みたいなのはブレないのかなって凄いモヤモヤしてて……でも、不完全燃焼のままずっと進んでいくのが嫌だなって」と伝えた上で、「だから、えーっと私はタクヤくんのことが好きです。私で良ければこれからも一緒にいたいって思ってます」と告白。

 このシチュエーションが思い当たる男女は少なくないだろう。相手が自分に対し、他の異性より好意を抱いてくれているのは間違いなく、その関係性が楽しく心地よくもあるものの、本心が見えず一歩踏み込むことに躊躇してしまう時。そんなわかなの想いが、告白時に伏し目がちながら、随所でチラチラと相手の目を見る視線の動きに、よく表れていたと思う。

 この告白に、タクヤは顔色ひとつ変えず「まずはこんな自分に素直な真っすぐな気持ちを伝えてくれてありがとうございます」と伝え、「僕の本業はお芝居だから、別に仲良くならなくても恋愛しなくてもいいって思って(メンバーに)入って。自分は頭で考える人間だから、わかなちゃんに対する特別な想いがこれは正しい感情なのかって考えている自分がいて、けど何だろうな……」と一呼吸置く。そして「ただ答えはシンプルで、この期間でめちゃくちゃ好きになりました」と答え、それを聞くなり涙を堪えるわかな。「だからこれからも仲良くして下さい」と言っていきなり立ち上がったタクヤは、座ったままのわかなの手を引いてキス。

 「恥ずかしすぎる」と言い合った後、頬杖をついて上目遣いのわかなが「好きだよ」とつぶやく微笑ましいやりとりは、見ているこちらまで幸せにさせられる。

 2人目のひらりー(平田梨奈)は「私は好きという気持ちがそんなに出てこなかったので今日は告白できないなって思いました。なので私は辞退させていただきたいと思います」と涙を堪えながら、震える声で宣言。続けて「最初は気になる人が出来て、でもその人は他の子が好きで……すごく悔しくって。でも楽しかった思い出もいっぱいあります。本当に皆さん、思い出をありがとうございました。またいつかどこかで皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。ありがとうございました」とお辞儀して舞台を去るひらりーの姿も、真摯で素敵だった。

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