快と花、“似たもの同士の恋愛観”がもたらした終焉 『テラスハウス』第37話未公開映像

「どれだけ多くの人を幸せにできたとしても、一番身近な人を傷つけたら意味がない」

 37th WEEK本編で、一泊二日で京都にダブルデートに出かけた快、俊幸、花、夢。そこで、俊幸×夢ペアと快×花ペアそれぞれに、“ズレ”があることが発覚する。特に快と花は、お互いに「好き」だと伝え合い、カップル成立まで秒読み状態だっただけに、この歪みが二人の今後に大きく響いてしまうことになった。

 なにがなんでもキスしたい俊幸と、好きだけど“そういう好き”ではない夢。夢がやんわりとキスを拒み続けるも、俊幸は「照れてるんだな。可愛いヤツめ!」と勘違いしてしまう。

 一方で、快×花ペアは、恋人に求めることをはじめ、恋愛に対するお互いの価値観が大きく異なっていることが発覚する。恋愛を「モチベーションにしたい」という花は、「その人のことを想って頑張ろうってなりたい」「自分のことを大切にしてくれてると感じる人と付き合いたい」と言い、快は「自分がやりたいことに集中しすぎて、周りが見えなくなってしまう」から、そんな「自分のペースに合わせられて、頼れて、全部任せられる人」が理想だと明かす。

 37th WEEKの未公開映像のタイトル“I Want To Accept Me For Who I AM”通り、どちらも“ありのままの私(俺)を受け入れてくれる人”を望んでいた。しかも、“一方的”にだ。極端に言えば、快も花も自分は自分のために生きるけど、相手は私(俺)のために生きて、私(俺)に尽くしてほしいということになる。

 つまり、ある意味ではお互いの恋愛観はバッチリ合致しているのだが、どちらも自分から相手に与えることよりも、相手からもらうことばかりを考えてしまっているため、平行線のように交わることがない。絶望的に合わないのだ。

 「何かもっと……人のことを想いたい」と涙を流す快だが、正直いまの彼にはその余裕は全くないように感じる。生活に余裕がないと心にも余裕はなくなるし、加えていま一番頑張りたいと思っているスタンダップコメディも不調ときているのだから、自分のことに一杯いっぱいで周りのことまで気遣っていられないはずだ。というよりも、そもそも快の口から出る恋愛観を聞く限りでは、「ダメな自分や考えを気づかせて欲しい」「支えて欲しいっていうよりかは、自分のアイディアとか考えをいつまでも信じてほしい」など、自分! 自分! ばかりで“相手のために何かしたい”という思いは一つも感じられない。

 そんな快の価値観を、花は「私は」と強調しつつも真っ向から否定していた。だが、花も花で根本は快と何も変わらず、自分のことしか考えていないように見える。むしろ、快は「こんなダメな自分が嫌い」と自身の欠点に気づいているが、花は「私だけが絶対に正しい」と思い込んでいるのだからタチが悪い。

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