エイジさんがYouTuberになるきっかけとなり、「兄」という表現を超えて「父」とすら語っていたワタナベマホトは、誰よりも関係の濃かったYouTuberの1人だ。そんな彼が5日に公開した動画は、「【ドッキリ】コーヒー好きに泥を飲ませたらバレる？バレない？」と題されたもので、普段どおりバカバカしく、盟友・デカキンをドッキリにかけるという内容。しかしエンディング後、涙ながらに「みんなでこれを乗り越えていかなきゃいけない」とつぶやく映像が挿入されており、苦悩の大きさと、エイジさんへの深い愛情が伝えられた。

　彼らの“仕事”は多くの場合、動画で人を楽しませることだ。大切な仲間を失った悲しみが簡単に癒えるはずがなく、YouTuber活動とどう折り合いをつけるか、いまも難しい判断を迫られているに違いない。しかし、そらちぃがツイートしたように、常に驚きのあるアイデアでファンを魅了し、笑わせてきたエイジさんの願いは、仲間たちが悲しみに暮れることではなく、これまでどおり、あるいはこれまで以上に、楽しい動画を世に送り出していくことではないかーーというのは、共通した認識だろう。あらためて、エイジさんのご冥福をお祈りするとともに、前を向いて歩き始めたYouTuberたちにエールを送りたい。

（文＝橋川良寛）