Nintendo Switchと『Nintendo Labo』がアメリカの小学校で教材に 学びと遊びの融合を実現か?

 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』『スプラトゥーン2』といったヒットタイトルをリリースして任天堂の復権を印象づけたゲーム機Nintedo Switchが、アメリカで新たな分野に進出する。進出に際しては、ダンボール製のあのキットも同行する。

学びと遊びの融合のために

 任天堂アメリカ法人は、23日、先進的な教育方法を研究するPlay研究所と共同してアメリカの小学校におけるSTEAM教育を支援する目的で、授業にNintendo SwitchとNintedo Laboを提供することを発表した。授業の対象者は、2018-2019年度の8~11歳の児童2,000名となっている。

 この発表に関して、同研究所の共同エグゼクティブ・ディレクターであるArana Shapiro氏は、「わたしたちは最良の学びと遊びの精神を結びつけるような道具とテクノロジーを常に探し続けているのですが、Nintendo Laboが学びと遊びの両方について刺激的かつ革新的なアプローチとなっていることに気づきました」と述べている。

 アメリカ国内のいつくかの小学校ではすでにパイロットプログラムが実施されており、このプログラムの成果を生かして教師用ガイドが作成される。パイロットプログラム終了後は、さらに100校の小学校でプログラムが実施される予定だ。そして、現在、このプログラムへの参加を希望する小学校を募集している。

好意的なアメリカメディア

 テック系メディア『The Verge』は23日、以上の任天堂の発表を報じた記事のなかでゲームが教材として利用された事例を紹介している。そうした事例にはMinecraftやCivilizationがあり、2016年にはサンフランシスコ公共図書館においてスーパーマリオメーカーのステージデザインを教えるクラスが設けられたこともあった。

 CNNは、コンサルティング会社WedbushのアナリストMichael Pachter氏によるNintendo Switchの批評を報じている。同氏が言うには、Nintendo SwitchはXboxやPlayStationと比べて、子供がプレイしていても親は安心するだろう、とのこと。というのも、Switichの多くのコンテンツが、アメリカのゲーム認証団体ESRBが定めるレーティングで6歳以上が対象とされる「E」であるからだ。

 アメリカ大手メディア『USA TODAY』は、パイロットプログラムを実施したアメリカ・ニュージャージー州のハイアワサ湖畔小学校の校長を務めるStephen Figurelli氏の発言を報じた。パイロットプログラムを目の当たりにした同氏は、「Nintendoの商品を使っていたので児童はすぐに授業にのめりこんでいました。何より児童がダンボールに命を吹き込んでいる姿を見ると、学びの体験が全く違う次元になっていることが分かりました」と絶賛している。

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