世界初の“完全ワイヤレス”ギターアンプ KATANA-AIRが登場! 新規性と注意点を考察

 ローランドから、世界初となる完全ワイヤレスのギターアンプ「KATANA-AIR」がBOSSブランドで登場する。これまで、シールド(ケーブル)のわずらわしさに苦労していたプレイヤーには朗報である。「KATANA-AIR」の概要と共に、Wi-FiやBluetoothを導入した、最近のギター事情をチェックしていこう。

BOSS KATANA-AIR ワイヤレス・ギター・アンプの紹介

 「KATANA-AIR」は、ギター専用に設計されたワイヤレスのトランスミッターをギターのジャックに接続すれば、シールドをつなぐことなく演奏ができるアンプ。Bluetoothを経由したスマートフォンやタブレット端末の専用アプリ(iOS、Android対応)を利用し、ギターアンプの音色などの調節も可能だ。

 2016年から始まった「KATANAアンプ・シリーズ」のノウハウを継承し、最大30W(電池駆動時は最大20W)の出力、5種類のアンプタイプや50種類以上のエフェクトを搭載している。ギターを演奏していない状態ではスタンバイに切り替わり、ギターを弾き始めると、トランスミッターが自動で振動を感知して電源がオンになる。

 現在、ギターのワイヤレスシステムは、免許が不要なB帯(800MHz帯)や2.4GHz帯を利用したものが主流だ。「KATANA-AIR」が“完全ワイヤレス”と説明されているのは、これまでのシステムでは、ギターとトランスミッター、それに受信機とギターアンプを、シールドで接続する必要があったからだ。シールド不要のコンパクトなシステム自体は存在していたが、大手のメーカーからギターアンプとのセットで発表されたことが画期的である。

 スマートフォンやタブレット端末を利用したギターアンプは、Fenderや、Line 6がすでに製品化していた。Wi-FiとBluetoothを搭載したFenderのデジタルギターアンプ「Mustang GT」シリーズは、アプリ「Fender Tone」(iOS、Android対応)を通じて、アンプの各種設定を操作、サウンドプリセットをお互いにシェアするコミュニティへのアクセスも可能。Bluetooth搭載のLine 6「AMPLIFi」シリーズでも、アプリ「AMPLIFi Remote」(iOS、Android対応)によって、アンプやデバイスの操作や、音色を保存したりシェアできるクラウドを利用することができた。

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