『アンナチュラル』でも二次創作ブームに ドラマの楽しみ方“ニコニコ動画化”なるか?
また『アンナチュラル』の主題歌を担当したのは、ハチ名義で「マトリョシカ」「パンダヒーロー」などのヒットボカロ曲を投稿していた米津玄師。楽曲「Lemon」のマーケティングはファン心を揺さぶる手法が使われ、1月12日に放送された第1話からストーリーが進むに連れ徐々に曲の全貌が明らかになり、その1か月後の2月12日にデジタル先行配信でフル解禁。2月27日にYouTubeにてミュージックビデオが公開され、3月14日にCDが発売された。
フル尺で聞けるまで1か月あったため、耳コピ職人たちによる「歌ってみた」「弾いてみた」動画が多数公開。さらにミュージックビデオ内では吉開菜央によるダンスが披露されており、「踊ってみた」動画も上げられている。ファンたちによる二次創作を前提に入れたかのような手法は、やはり“ニコ動出身”である米津が成せる技ではないだろうか。
ニコニコ動画が衰退していることは、数字から見ても認めざるを得ない。しかし、同サービスが築いた文化の功績は大きい(もちろん、デメリットもあるが)。SNS文化が根付いた現代において、ドラマの制作側が二次創作を公認するというのは、ファンから愛される作品を生み出す1つの要因になるかもしれない。
(文=編集部)