『ブラッサム』高良健吾をなぜ芥川龍之介モデルの作家に? 制作統括が明かす起用の理由

NHK連続テレビ小説『ブラッサム』が現在放送中。自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルに、葉野珠(石橋静河)が激動の明治・大正・昭和を生き抜く姿を描く。
第5週では、舞台が岩国から東京へ。制作統括の村山峻平は「岩国で積み上げられた珠の人格の基礎が、東京に出ていくことでパーンと弾ける。そこに文学や本物の小説家との出会いがあって、花火のように打ち上がる週です」と東京編を語る。

新章を彩るのは、珠を取り巻く個性豊かなキャラクターたち。高良健吾演じる若手一番の作家・秋山格之介は、「自分を信じられない人間にいい小説は書けない」といった名台詞をさらりと言ってのけ、独特の存在感で珠を新たな文学の世界へと引き込んでいく。
格之介のモチーフは芥川龍之介。村山は、「格之介は珠が初めて目にする本物の作家。宇野千代さんと芥川さんの関係性のようにに、“手に届く人”というよりは、そこには越えられない一線、触れない一線があったと思えるようなリスペクトが出るといいなと思いました」と、その人物造形を明かす。
高良の起用理由については「以前、映画(『蜜のあわれ』)で芥川役をやられていたのも存じ上げていましたが、それ以上に、主人公に対してニュートラルに接してもすごく魅力が出る方」とし、「俗世にいながらも、小説家として才気や才能で一本立ちしてきた説得力がある。映画『横道世之介』を観たときにも感じましたが、高良さんが“その時代に合う扮装”をしたときの魅力は、観る側をすごく豊かにしてくれると感じていました」と信頼を寄せる。

「ウエイトレスの珠に対しても居丈高にならずスマートに接するのですが、その自然な振る舞いの中に『人として容易に近づけない領域がある』と感じさせてくれる。さらに、かっこいい佇まいからふとユーモアが覗いて、言っていることが面白くなってしまう瞬間があるんです。格之介のそうした人物像が珠のワクワク感と合わさって、岩国との違いがより際立つ世界観を作り出せたと思っています」
また、そんな絶妙な可笑しみについても「狙って笑わせようとしているわけではなくて、高良さんご自身が『小説家としてどういうアプローチができるか』ということをすごく真摯に考えて演じてくださっているんです。だからこそ、あの面白さや存在感が自然と滲み出てくるんだと思います」と村山。
“コーヒーに角砂糖を8個入れる”という印象的な描写については、言葉で説明しすぎずに、格之介の独特なキャラクターを映像として感じ取ってもらうため、脚本・演出ともに工夫を凝らしたシーンだと明かした。




















