『めおと日和』愛おしい恋模様に戦争の影が忍び寄る 瀧昌の“共犯”という言葉の重み

「二人でいる間は忘れませんか。共犯になろうーー」

 夫婦で過ごす時間を満喫することさえ、罪になるのか。昭和十二年夏。戦争の影が日常に忍び寄るなか、瀧昌(本田響矢)の言葉に、なつ美(芳根京子)は涙をこぼす。『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)続編の第2話は、夫婦としての成長が嬉しい一方、穏やかな日常の足元にある危うさを思い知らされる回だった。

 その危うさに、ひと足早く直面していたのが、なつ美の妹・ふゆ子(小川彩)だ。はる江(森カンナ)とけんかして家出してきた彼女は、泊めてもらう代わりに家事を手伝おうとするが、失敗ばかり。そんな不器用でちょっぴり頼りないふゆ子を支えてきたのが、なつ美の幼なじみである瀬田(小宮璃央)だった。

 勉強やお出かけに付き合ってくれて、関谷家の食卓に加わることもあった彼は、ふゆ子にとって当たり前の日々の中にいた人。だが、出征が決まり、その日常は突然途切れる。「また会えるよね?」という問いに答えないまま、瀬田は戦地へ行ってしまった。

 出征は「祝い事」であり、「笑顔で送り出すべき」。迎えにきた家族の言葉に、悪気はないのだろう。当時の価値観に沿えば、それはむしろ正しい励ましだったのかもしれない。けれど、その正しさが、大切な人を案じる気持ちを押し込めてしまうところに、舞台がすでに戦中であることを感じる。

 ふゆ子は瀬田に二度と会えないかもしれない恐怖や不安に寄り添ってほしくて、なつ美を頼ったのだろう。けれど、軍人の妻であるなつ美には、夫の不在を守り、もしものときにも取り乱さない覚悟が求められる。明るく励まそうとする姉にふゆ子は落胆するが、母・さつき(紺野まひる)が言うように、なつ美もまた、寂しさや恐怖を飲み込んで笑っていたのだ。

 その言葉を実感したのが、帰るはずの瀧昌が戻らず、なつ美が自分の作った夕飯を一人で食べる場面だった。「美味しくて涙が出そうなんて、私天才では!?」と冗談を言い、笑おうとするが、目は真っ赤に潤んでいる。明るく振る舞うほどに寂しさが滲む姿に、胸が締め付けられた。

 前作の第3話で、仕事へ戻る瀧昌の荷造りを手伝おうとしながら、涙をこらえきれず、「寂しい」と本心をこぼしたなつ美。気丈に振る舞おうとしても、抑えられない思いがある。それを瀧昌は、すぐそばで受け止めてきた。

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