『ブラッサム』“珠”石橋静河の思わぬラブレターに胸キュン 工藤阿須加から目が離せない
唇に紅を差して学校に出勤した珠(石橋静河)。社会から求められる女性の役割を背負うのではなく、葉野珠というひとりの女性として生きたいという意思の表れなのかもしれない。
連続テレビ小説『ブラッサム』(NHK総合)第13話は、そんな珠に訪れたはじめての恋の予感が描かれた。
お相手は、化粧をして出勤した珠を、教頭の上野(阪田マサノブ)から庇ってくれた島村(工藤阿須加)だ。島村は、次郎(渋谷そらじ)と向き合ってきた珠の教師としての姿勢も、「たいしたもんじゃ」と評価してくれた。次郎の成長と島村からの言葉は、珠にとって、代用教員になって以降はじめてのやりがいだったのだろう。珠は勉強が好きな子どもだったからこそ、子どもたちに学びの楽しさを教えたかったのだ。
珠と島村のやりとりは、これだけでは終わらない。島村の弁当をちらっと見た珠は、米だけが詰められていることに気づく一人住まいで食事まで手が回らず、少し恥ずかしそうに「腹が膨れりゃ、なんでも一緒じゃけえ」と不貞腐れるような姿に、珠は朝の頼もしい姿とは違う、島村のかわいらしい一面を知る。
カッコよくて、かわいい。たった1日で、島村のさまざまな面を見た珠の頭のなかは、島村でいっぱいになってしまった。
珠は帰宅後、夕食時に家族に向けて話すだけでなく、記憶のなかの島村の姿を文章にする。笑い声、目元や口元、襟足、姿勢。島村が弁当を食べている姿を紙の上に表現した珠は、端に「好き」と書き留める。自分のなかに芽生えた感情を取り出すために、珠は書く。書きたいと思えることが、珠にとっては恋なのかもしれない。
「好き」と書いてしまったら、もう後戻りはできない。遠くから見つめているだけで、ぐーっと気持ちが湧いてくる。授業中にぽーっと島村を見つめる珠の表情は、完全に恋に没頭する乙女だった。
気を抜いていた珠は、うっかり島村への思いを書き留めた紙を落としてしまう。そして、次郎に拾われてしまい、次郎は島村の元へ……。
ほとんど告白のような文章だが、島村から返ってきたのは「胸に来るものがありました」という一言。その言葉をどう受け止めればよいのか珠は戸惑ってしまうが、恋なんて相手の出方をうかがっているときが一番楽しいのだ。
工藤は好青年らしい爽やかさを見せつつ、島村の人間味やどこかつかみどころのない一面も魅力的に表現している。工藤にとって、『ブラッサム』は3度目の朝ドラ出演だ。珠の初恋相手として、視聴者をどんどん虜にしてほしい。
思いを募らせていく珠は、熱を出して学校を休んだ島村の自宅へ。「どうぞ」という声に促されて、島村の家の敷居をまたいだ珠。看病を通じて、珠と島村は距離を縮めるのだろうか。
第13話では、恋する珠に対する弟・守(中須翔真)のツッコミもかわいらしかった。2019年度後期の朝ドラ『スカーレット』で、ヒロイン・喜美子(戸田恵梨香)の息子・武志の幼少期を演じて以降、2020年度後期朝ドラ『おちょやん』や2022年度後期朝ドラ『舞いあがれ!』にも出演し、NHK大阪放送局制作の朝ドラでおおいに活躍している。
朝ドラを通して成長を見守れることがなんともうれしい。
■放送情報
2026年度後期 連続テレビ小説『ブラッサム』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜から金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:石橋静河、加賀まりこ、松たか子、国仲涼子、渡部篤郎ほか
作:櫻井剛、小松與志子
主題歌:YOASOBI
制作統括:村山峻平、櫻井壮一
プロデューサー:大野陽平
演出:盆子原誠、中泉慧、佐藤玲衣、田中陽児、小林直毅、野田雄介
写真提供=NHK