『ポリティカルパン』で石原さとみの“小悪魔性”が再び? “女ルパン”のしたたかな姿に期待

『ポリティカルパン』石原さとみの小悪魔性

 石原さとみ主演の水10ドラマ『ポリティカルパン』(フジテレビ系)が、10月7日より放送スタートとなる。

 石原が演じるのは、史上最強の女ルパン・如月弥生。舞台となるのは、日本によく似た架空の国・ニッポニアだ。使われ方が不透明な“ポリティカル・マネー=政治の金”に目をつけた弥生が政界へと潜り込み、与党の金庫番を務める議員たちと騙し合いを繰り広げながら、その金を鮮やかに奪い取っていく。脚本を手がけるのは、『アンナチュラル』(TBS系)『MIU404』(TBS系)、『フェンス』(WOWOW)などで知られる野木亜紀子。石原と野木がタッグを組むのは、『アンナチュラル』以来約8年ぶりとなる。

 今回、石原が演じる弥生で気になるのが、その立ち位置だ。政治の金を盗み出すという行動だけを見れば義賊のようにも思えるが、そもそも彼女自身が大泥棒。公式サイトでも「悪党か、それとも、正義の味方なのか」と紹介されており、分かりやすい正義のヒロインではないことが示されている。

 ダークヒロインと呼ぶほど悪に振り切っているわけではない。ただ、この善悪のどちらにも収まり切らない役柄は、石原さとみという俳優の魅力がよく活きるキャラクターなのではないかと期待している。

 石原がこれまで演じてきた役を振り返ると、まっすぐで芯の強い女性がいる一方で、どこか危うく、周囲を振り回す女性も強く印象に残っている。その代表格と言えるのが、『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)の高橋紗絵子だろう。主人公・小動爽太(松本潤)の思いを知りながら絶妙な距離を保ち、小悪魔的な言動で彼を翻弄していく。決して誰から見ても正しい行動ばかりをする人物ではない。それでも、笑顔や話し方、相手との距離の詰め方まで含めて、どうしても目で追ってしまう魅力があった。

 『高嶺の花』(日本テレビ系)の月島もももまた、石原の持つ危うさが強く表れた役柄だった。華道の名門に生まれ、美貌と才能を持ちながら、その内側ではさまざまな感情を抱えている。自信に満ちた姿から、一気に感情を爆発させる瞬間まで、その振れ幅の大きさも作品の見どころの一つだった。

 筆者が石原の芝居に惹かれるのは、そうした少しクセのある人物を演じた時だ。何を考えているのかすべては見せず、相手を手玉に取るような笑顔を浮かべる。かわいらしさがそのまま武器になり、時には怖さにも変わる。石原には、主人公でありながら視聴者に少し警戒心を抱かせるような人物を、それでも魅力的に見せる力がある。

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