『新劇場版☆ケロロ軍曹』は間違いなくファン必見 変わらないらしさと新作ならではの魅力
劇場版としては16年ぶりの新作となる『新劇場版☆ケロロ軍曹 復活して速攻地球滅亡の危機であります!』が全国公開中だ。実際に鑑賞してみると、子どもの頃に同作を観ていた世代にとってグッとくるようなシーンが随所に詰まっていた。お祭り感のあるストーリーやコメディ展開に、魅力的な登場人物たちの掛け合い、そして現キャストが最後に声優を務めるなど……。今作ならではの“良かった部分”に注目して作品を語っていきたい。
『ケロロ軍曹』の原作は、吉崎観音が1999年から連載しているコメディマンガ。宇宙から地球を侵略するためにやってきたケロロ小隊の面々と、日向家をはじめとした地球人たちの交流を描いた物語で、TVアニメのほか過去にも劇場版5作品が制作されている。
そんななか新たに公開された最新作は、侵略のことを忘れてすっかり地球生活に馴染んでいたケロロたちが、新たな侵略者の影に脅かされるという設定だ。
まず作中では、渋谷で謎の妖怪たちが大暴れするという騒動が勃発。それに続いて、日本各地でハチャメチャな混乱が巻き起こる。そこでケロロたちは地球を守るために立ち上がり、裏で糸を引く“天才発明家・アルデル博士”のという存在の影が。
新たな侵略者の魔の手によって地球全体が危機に陥るという壮大なストーリーは、劇場版ならではのスケール感。ケロロ小隊や日向家はもちろん、アンゴル=モアやサブロー、東谷小雪などお馴染みのキャラクターたちが再集結を果たしている。そしてそれぞれの個性を活かしながら、ハイテンションなギャグやド派手なアクションを繰り出していくのだった。
とりわけ懐かしさを感じたのが、キャラクター同士の掛け合いや関係性の描写だ。たとえばギロロといえば日向家の長女・夏美に惚れているキャラクターだが、序盤からその辺りの心情描写がたっぷり登場。夏美の水着姿を想像して真っ赤になる……という描写にはニヤリとさせられた。
また大財閥の跡取り娘・西澤桃華が日向冬樹に向ける巨大な恋心も、しっかりと描写されている。日向家が南の島でバカンスを楽しんでいるところにプライベートジェットで駆け付け、偶然を装って旅行に混ざろうとする……という登場シーンからして強烈だ。
さらにストーリー中盤からは、ケロロと冬樹の友情がフォーカスされることに。何があっても一緒に苦難を乗り越えられる、強い信頼感と絆で結ばれている。これこそ『ケロロ軍曹』の“王道”とも言える展開ではないだろうか。
あの頃笑顔をくれたキャラクターたちが、当時と同じように活躍するところを観られるという意味で、今作はたしかに再会の喜びを味わえる映画となっているように思われた。
その一方で、声優陣の演技も大きな注目ポイントとなっている。というのも、2026年秋から放送される新作TVアニメ『ケロロ軍曹☆』ではキャストが一新されることが決定しているため、今の布陣が集まるのは今回の映画がラストになるからだ。