『時すでにおスシ!?』“みなと”永作博美が見つけた原点 “おいしい”がつなぐ未来へ
おそらくこれまでの大江戸は従業員へのパワハラ疑惑で、自分の店をしめざるを得なくなり、たくさんの人に迷惑や心配をかけてしまったことへの罪悪感でいっぱいだったのではないだろうか。だが、誰も大江戸のことを責めてなどいなかった。魚を仕入れていた市場のおやじさん(小手伸也)のようにずっと大江戸のことを気にかけてくれている人もいれば、西山のように大江戸が再び握る鮨を心待ちにしてくれている人もいる。
そのことを知った瞬間、大江戸の胸に熱いものが込み上げてくるとともに、進みたい未来が見えた。それは再び店に立ち、鮨を通してお客さんと向き合う未来であり、ひいては鮨アカデミーの講師を辞めることを意味する。葛藤する大江戸に、みなとは鮨アカデミーに通うことを決めたときと同じ場所で、大江戸がくれたのと同じ言葉を返した。「その手で続けていれば、いつか自分のために始めたことが、誰かのために繋がることもあるかもしれない」と。
そんなみなともまた、自分のやりたいことが漠然と見えてきたようだ。実はパート先であるスーパーの店長から、鮨コーナーを充実させた新店舗の店長をやらないかと打診されていたみなと。パート先には渚との暮らしを支えてくれた恩義もあるし、店長昇進の話を受ければ、鮨アカデミーでの学びも活かせる。しかし、みなとはカウンター試験にて渚(中沢元紀)が独立して以来、初めて人に料理を振る舞ったことで、気づいたのではないだろうか。誰かに自分の料理をおいしいと言ってもらえること、それが自分の喜びであり、原点であることに。そしてそのおいしいは渚を育てたり、試験に客として招いた沼田(平井まさあき)や崎田(杏花)に自分も頑張ろうという気持ちにさせたりしてきた。人を未来へと運ぶおいしいを届ける。その点において、みなとと大江戸の進むべき未来は共通しているのではないだろうか。
「もう少しここに一緒にいてくれませんか」という大江戸の言葉を受け、一緒に高台の公園から街を眺めるみなと。2人が「前向きな未定」から「未定」が取れ、ただの「前向き」になった瞬間だ。次週はついに最終回。みなとと大江戸の関係の行方も気になるが、なによりもこのドラマのタイトルが提示する「何かを始めるのに遅すぎるということはあるのか?」という問いの答えを見届けたい。
■放送情報
火曜ドラマ『時すでにおスシ!?』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:永作博美、松山ケンイチ、ファーストサマーウイカ、中沢元紀、山時聡真、杏花、平井まさあき(男性ブランコ)、後藤淳平(ジャルジャル)、猫背椿、関根勤、有働由美子、佐野史郎
監督:坪井敏雄、岡本伸吾、金子文紀
脚本:兵藤るり
編成プロデュース:松本友香
プロデュース:益田千愛、鈴木早苗
主題歌:Creepy Nuts「Fright」(Sony Music Labels Inc.)
音楽:青木沙也果
製作著作:TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/tokisushi_tbs/
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