『ミニオンズ フィーバー』今夜地上波放送 映画『マリオ』と違ったドタバタ劇のワクワク感
世界で9億4000万ドルもの興行収入を上げたアニメ映画『ミニオンズ フィーバー』(2022年)が5月22日に日本テレビ系の『金曜ロードショー』で本編ノーカット放送される。映画館で大ヒット中の『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』(2026年)を作ったイルミネーションのアニメ映画だけあって、愛らしいミニオンたちと子供時代の怪盗グルーが『マリオ』のクッパ大王にも負けない悪党たちと激突する、コミカルでエキサイティングなストーリーを楽しめる。
すでに世界興収9億6000万ドル。4月に公開されたアニメ映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は、13億6000万ドルを稼ぎ出した前作『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023年)に迫る勢いで観客を増やし続けている。たとえ批評家の評判が悪くても、任天堂のゲームで育った観客は大歓迎している様子。それは、マリオやルイージやピーチ姫といったキャラクターたちが、ゲームから抜け出してきたような姿でゲームの中以上に動き回って、大冒険を繰り広げるストーリーに引きこまれてしまうからだ。
そんな楽しくて面白いアニメ映画を作ったのが、2007年に創業されたイルミネーションというアニメ制作会社だ。『怪盗グルー』シリーズや、今回放送の『ミニオンズ フィーバー』を含む『ミニオンズ』シリーズ、そして『SING/シング』や『ペット』といった人気シリーズを次々に送り出して、世界中の人を楽しませている。
イルミネーションの特徴は、オリジナリティを持ったキャラクターを生み出すクリエイティブ力であり、コミカルでスピーディーな動きを見せる表現力だ。『グリンチ』のようにフサフサとした毛並みを表現してみせた作品もあって、ピクサーやディズニー、ドリームワークスといった3DCGで活躍してきたアニメ会社に並ぶ存在になっている。
そんなイルミネーションの作品の中でも、キャラクターで最高の人気を誇るのが『ミニオンズ』であり、登場するミニオンたちだ。ミニオンは黄色くてもちもちとした姿の生き物で、丸いゴーグルを付けデニムのオーバーオールを履いた姿で動き回っては、ボスとして仕える怪盗グルーのために頑張っている。もともとは海で発生した単細胞生物で、最強最悪の主人に仕えることだけを生きがいにしている。『ミニオンズ フィーバー』の前作『ミニオンズ』(2015年)では、恐竜や原始人、吸血鬼にナポレオンといったボスに仕えて働いてきた。
そんなミニオンの集団が今、仕えているのが怪盗グルーだ。『怪盗グルーの月泥棒』(2010年)から始まるシリーズで数々の悪事を働いている主人公で、『ミニオンズ』の終わりにまだ子供ながら堂々と悪さをする姿をミニオンたちに見られ、家まで押しかけられた。そして『ミニオンズ フィーバー』では、12歳のグルーが「ヴィシャス・シックス」という超極悪組織の新メンバーに入るための面接に行ったものの、子供と侮る相手と敵対してしまう。
そこから、グルーをサポートするミニオンたちの大活躍が始まる。ケビン、スチュアート、ボブ、オットーといった名前を持つミニオンたちがちょこちょこと動き回っては悪知恵や浅知恵を働かせ、失敗しながらも目的に近づいていくドタバタぶりがとにかく楽しい。ミニオンという不思議な形をした生き物が繰り広げる破天荒な行動には悪のカタルシスとも言えるおかしさがあって、展開から目が離せない。クッパ大王の息子のクッパJr.に捕らえられたロゼッタ姫を助け出そうと、マリオやルイージ、ピーチ姫にヨッシーが宇宙を旅して回る『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』とはまた違ったワクワク感がある。
怪盗グルーや「ヴィシャス・シックス」の面々たちの悪党ぶりもそれはそれで楽しめるが、かわいらしい姿でやることは凶悪というミニオンたちから漂うギャップが、『ミニオンズ フィーバー』の楽しさでありミニオンたちが登場する『怪盗グルー』のシリーズでも味になっている。そうなった背景にあるのが、ミニオンの画期的なデザインだ。