『時すでにおスシ!?』は“悩める人”の背中を押す物語 制作陣が永作博美に託したエール
TBS系火曜ドラマ枠で4月7日よりスタートする『時すでにおスシ!?』は、子育てを卒業した50代の女性が、ひょんなことから「鮨アカデミー」に入学し、第2の人生を歩み出す姿を描く人生応援ドラマだ。主人公の待山みなとを永作博美、鮨アカデミーの講師の大江戸海弥を松山ケンイチが演じる。
“飯炊き3年、握り8年”と言われる寿司の世界に、3カ月で職人を育成する「鮨アカデミー」という現代的なシステムを持ち込んだ本作編成プロデュースの松本友香とプロデュースを手がける益田千愛にインタビューを行い、火曜ドラマ史上最年長の永作を起用した理由や、「鮨アカデミー」という舞台を通して描きたかった現代社会の縮図、そして笑いの絶えない撮影現場の裏側まで、たっぷりと語ってもらった。
第2の人生の舞台に“鮨アカデミー”を選んだ理由
ーー本作は、子育てを卒業した50歳の女性が主人公という、火曜ドラマ枠としても新鮮な設定ですね。どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?
松本友香(以下、松本):ここ数年、TBSの火曜ドラマは「明日頑張る女性を応援する枠」という根本は変えずに、広い意味でのロマンスや家族の愛など、様々な形の作品を届けてきました。その中で、「今まで子育てを卒業したお母さんにフォーカスを当てたドラマってなかったよね」という話になりまして。第2の人生をどう歩んでいくかを描くことで、共感して明日頑張れる人がいるんじゃないか、というところから企画を立ち上げました。
ーーそこから「鮨アカデミー」という舞台を選んだのはなぜですか?
松本:主人公がどんなところに踏み込んだら面白いだろうかと試行錯誤しているとき、たまたま夕方のニュースで、インバウンドの影響もあり「鮨アカデミー」がすごく流行っているという特集を見たんです。寿司は長く修行が必要な伝統文化ですが、それを3カ月で学ぶということに対しては様々な賛否両論があります。そういった意見がぶつかり合っている場所は、今の時代の「働き方改革」ともリンクして面白そうだなと。そこに彼女がひょんなことから飛び込んでいくのは、少し突拍子もなくて面白い組み合わせだと思いました。
欠かせなかった永作博美の“チャーミングさ”
ーー主人公の待山みなとを演じる永作博美さん、そして大江戸海弥を演じる松山ケンイチさんの起用理由を教えてください。
松本:火曜ドラマのヒロインとして共通して大切にしているのは、かわいげやチャーミングさ、親しみやすさです。50代の女優さんは美しくて艶やかな方がたくさんいらっしゃいますが、その中でも「チャーミングさ」において、永作さんの右に出る方はいないのではないかと。様々な年代のキャラクターが混ざる中でも、友達のように溶け込める力が素晴らしいんです。松山さんに関しては、職人としての説得力が絶対に必要でした。お二人は過去に映画『人のセックスを笑うな』(2008年)で共演されていて、当時中学生だった私にもその鮮烈なイメージが残っていたんです。今回、先生と生徒という逆の立場でペアになるのは絶対に面白いと思いましたし、役作りにストイックな松山さんは、難しい鮨職人の役もすぐにイメージが湧きました。
ーー実際の撮影現場の雰囲気はいかがですか?
益田千愛(以下、益田):一言で言うと、本当に明るくて和やかです。お鮨のシーンなど過酷な撮影もありますが、合間には松山さんが面白いことをしてくださったり、誰かが何かをやってみんなで笑ったりと、私自身も現場にいて救われることが多いです。キャストの皆さんもアカデミーの生徒役として一緒にいる時間が長いので、空き時間もずっとおしゃべりされていて、まるで本当の学校の放課後みたいな空気感になっていますね。
松本:走るシーンの練習で、TBSのちょっとした空き地をランニングしたんですけど、そのときは永作さんの「みんなも行くよ!」という声で、助監督たちも含めて全員で一緒に走って、まるでマラソン部みたいになっていました(笑)。
益田:永作さんはまるで母親のように引いた目で見守ってくれるときもあれば、力強く引っ張ってくれるときもあって、本当についていきたくなるカッコいいお姉さんです。