『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』第5弾『桜の下のポリフォニー』制作決定 主演は小野花梨
映画24区が企画・制作する青春映画『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』の第5弾『桜の下のポリフォニー』が、主演に小野花梨を迎えて制作されることが決定した。
2018年よりスタートした、地域のみんなでつくる食の青春映画『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ』は、地域×食×学生をテーマに、人と土地、文化のつながりを描いてきた映像プロジェクト。
第5弾となる本作の舞台は、約1000本のソメイヨシノと菜の花が同時に咲き誇る景観で、関東有数の桜の名所「幸手権現堂桜堤」で知られる埼玉県幸手市。幸手市市制施行40周年という節目にあわせ、地域の魅力を国内外へ発信することを目的に制作が決定した。
『ハケンアニメ!』で第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で朝ドラ初出演を果たした小野が主演を務める。
ふだんの生活の中で聞こえなくなってしまう“小さな声”。食べ方の違い、生き方の選択。たとえばベジタリアンという静かな意志のように、見過ごされがちな想いにこそ、そっと耳をかたむけたい。ささやかな“ちいさな音”が重なり合い、一つの響きとなっていく世界の中で、本作では小野が、中学校を舞台に、食べること、そして多くの人の声に耳を澄ませながら、それぞれの“多様な生き方”と向き合っていく管理栄養士役に挑む。
本作のタイトルにあるポリフォニーとは音楽用語で、複数の独立したメロディー(声部)が同時に進行し、互いに調和しながら響き合う音楽のことで、どの声部も主役であり、従属する旋律がひとつもないという、“多様な声が同時に存在する構造”を特徴とする。バッハなどのクラシック音楽に代表される概念だ。季節の移り変わりとともに表情を変え、四季折々の花々や自然豊かで美しい風景に包まれた「さくらのまち・幸手市」の風景。この街に息づく多様な背景や価値観、そして様々な視点が交差する現代の姿をタイトルに込められた“重なり合う声の響き”と重ね合わせ、桜の美しさと、そしていく層にも重なり合う多層的な現代が描かれていく。
また、本作はシリーズ初となるユニット監督体制を採用。企画段階より本プロジェクトに参加し、脚本も手がけるのは松林麗。長編映画『1+1=11』で俳優デビューを果たし、『飢えたライオン』で主演を務めるなど、数多くの映画作品に出演してきた。2020年には、映画業界におけるハラスメント問題をテーマにした『蒲田前奏曲』に企画プロデューサーとして参加。映画『ブルーイマジン』では長編映画監督デビューを果たし、第53回ロッテルダム国際映画祭Bright Future部門に入選するなど、監督としても注目を集めている。
さらに、今回シリーズ初となる海外監督として、フィリピン出身のプリンセス・アンポール監督が起用された。本作が長編映画監督作デビュー作となる。韓国・高麗大学メディアスクール/ビジネススクールを卒業後、韓国と東京で映像・デザインのキャリアを築く。2021年にフットゴルフ選手の短編ドキュメンタリーを制作。2024年には海外在住フィリピン人の心情を描いた短編映画『パサルボン』を脚本・監督・プロデュースした。2025年には多文化シェアハウスを舞台にした短編ドラマ『ハロハロハウス』の脚本・監督・編集を担当し、同年VIPO Film Lab国際プロデューサーコースを修了。本作が長編監督デビューとなる。
発表にあわせ、主演の小野、松林監督、アンポール監督からそれぞれコメントが到着した。
コメント
小野花梨(主演)
食と心。
幸手市の広大な桜に見守られながら管理栄養士という職業を通して、この 2 つの大きなテーマに向き合っていきます。監督と共にぽかぽかの春の陽気を感じながら撮影できることが今から楽しみです。よろしくお願いいたします!
松林麗(監督)
今回お話をいただいた際、「桜を撮ってほしい」という依頼がありました。 まだ桜の咲いていない時期に幸手市を訪れ、東京とは異なる空気と人の温かさや、心の広い方々が自然と集まる居場所のような感覚を覚えました。その体験を重ねるうちに、幸手に集う人々とともに、自然と食、そして人をめぐる映画を撮ってみたいと思うようになりました。脚本を書き進める中で、その思いは次第に「音」としてのリズムへと変わり、それぞれが異なる、多様な音を持った映画にしたいと感じるようになりました。「食べること」は、人と自然を最も身近なところでつなぐ営みです。本作では「食べることは生きること」というテーマを軸に、さまざまな音や匂いが立ち上がる世界を描いています。
窮屈で倍速に進んでいく現代社会の中で、観る人がふっと呼吸を取り戻せるような、緩やかな時間の流れる映画を目指しています。
プリンセス・アンポール(監督)
桜の開花は、日本において新たな始まりの象徴です。この美しい偶然に恵まれ、私は長編映画監督としてのデビューも飾ることになります。責任を担って、国際的な女性監督として自分の視点と感性を注ぎ込みたいと思います。女性監督の仲間である松林麗さんと共にこの作品に挑めることを光栄に存じます。私たちの創造的なシナジーが、日本と海外の真の協働を反映した、感動的な作品を生み出すように、全力を尽くします。現在、世界中で日本への関心が高まる中、よく知られた地域から離れ、ささやかな町にみなさんの目を向けさせたいです。桜が咲き誇る幸手市を舞台に、温かな物語にふさわしい日本の穏やかな風景が映し出されると思います。
フィリピン人として日本でデビュー作を撮れるのは稀な機会ですので、深く感謝しています。人生で得たあらゆる経験を注ぎ込み、この作品に命を吹き込みたいと思います。
■作品情報
『桜の下のポリフォニー』
出演:小野花梨
監督:松林麗、プリンセス・アンポール
配給:キネマ旬報企画
製作:映画24区
©映画24区
公式サイト:http://bokureci.eiga24ku.jp/