宮野真守は“猟奇系キャラ”がハマる? 『【推しの子】』『DEATH NOTE』『鬼滅の刃』など
また最近の役柄では、『鬼滅の刃』の童磨に強烈なインパクトを受けたという人も多いだろう。童磨は上弦の弐に位置する凶悪な鬼で、「万世極楽教」という新興宗教の教祖として、自ら人間を喰うことによって救済してきた。
とはいえ童磨はほかの鬼たちとは違い、人間味を感じさせるところがあるのが特徴。つねにやさしげな笑顔を浮かべており、明るく浮ついたような話し方で、仲間の死に際して涙を流してみせるシーンもあった。しかし実際は童磨には一切の感情が欠落しており、すべて人間を模倣しているだけに過ぎないのだった。
何もかもが胡散臭い話し方はもちろん、人を殺すことに何のためらいも抱かない冷酷さ、教祖として人々を導くカリスマ性など、童磨のあらゆる要素が宮野の声と演技に合致しており、これ以上ないほどのハマり役となっていた。
さらに『東京喰種トーキョーグール』の月山習も、同系統のキャラクターと言えるだろう。月山は美食家(グルメ)の異名を持つ喰種。フランス語やイタリア語を織り交ぜたキザな口ぶりで、一見すると紳士的なイケメンにも見える。だが人肉食に対するこだわりは常軌を逸しており、とくに主人公の金木研を食べることに何よりも強く執着するのだった。
そんな月山の“変態っぷり”を、宮野は驚異のテンションで熱演。金木の血が染み込んだハンカチを吸って恍惚に至ったり、目の前でトーカに金木の血が吸われるところを見て「僕のだぞ!」と絶叫したりと、名シーンを量産してみせた。
こうしたキャラクターの数々が宮野にとってハマり役となるのは、声の温度感を巧みに操ってみせる演技力の賜物だと思われる。陽気でやさしい話し方をしていたかとl思えば、突如感情を失ったような冷たい声に切り替わるなど、極端な温度差によって猟奇的な性格が表現されている。また感情が高ぶって震える声や、パッションを込めた叫び声なども、声優としての熟達したテクニックを感じさせる。
現在放送されている『【推しの子】』第3期のカミキヒカルは、宮野の“猟奇系”キャラクターの集大成とも言える役柄。とくに第32話のラストでは、背筋を凍らせるようなシーンが描かれていた。この先も最重要人物として登場するはずなので、洗練された演技を堪能してほしい。
■放送情報
TVアニメ『【推しの子】』第3期
TOKYO MXほかにて、毎週水曜23:00~放送
ABEMAほか各配信サイトにて配信
キャスト:大塚剛央(アクア役)、伊駒ゆりえ(ルビー役)、潘めぐみ(有馬かな役)、石見舞菜香(黒川あかね役)、大久保瑠美(MEMちょ役)、内山昂輝(姫川大輝役)、前田誠二(鳴嶋メルト役)、小林裕介(鴨志田朔夜役)、佐倉綾音(鮫島アビ子役)、伊藤静(吉祥寺頼子役)、鈴村健一(雷田澄彰役)、小野大輔(GOA役)、志村知幸(金田一敏郎役)、高橋李依(アイ役)
原作:赤坂アカ、横槍メンゴ(集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)
監督:平牧大輔
助監督:猫富ちゃお、仁科くにやす
シリーズ構成:田中仁
キャラクターデザイン:平山寛菜
サブキャラクターデザイン:澤井駿、渡部里美、横山穂乃花
総作画監督:平山寛菜、渡部里美、横山穂乃花、稲手遥香、監物ケビン雄太
アクションアニメーター:あもーじー
メインアニメーター:早川麻美、水野公彰、室賀彩花
美術監督:宇佐美哲也(スタジオイースター)
美術設定:水本浩太(スタジオイースター)
色彩設計:石黒けい
撮影監督:桒野貴文
編集:坪根健太郎
音楽:伊賀拓郎
音響監督:高寺たけし
音響効果:川田清貴
アニメーション制作:動画工房
©︎赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
公式サイト:https://ichigoproduction.com/
公式X(旧Twitter):@anime_oshinok