『再会』“真犯人”は本当に万季子なのか? 隠蔽された過去と消えた拳銃の謎を徹底考察
続いて、スーパー店長殺害事件について。現時点では万季子をかばう直人が「兄の秀之を撃った」と自首し、拳銃は川に捨てたと供述している。しかしこれまでの流れで考えるなら、息子の万引きの件で、約束である夜11時にスーパーの事務所に行く前に、万季子は護身用にタイムカプセルから拳銃を持ち出して交渉に向かった可能性が高い。そこで万季子に肉体関係を要求してくる秀之と揉めて、万季子が秀之を撃ち逃走。その後、出張先から帰国した直人が空港から直行でスーパーに行くと、倒れている秀之と拳銃、そして万季子のジャケットのボタンを見つける。万季子の犯行だと判断し証拠隠滅に動いたのだろう。万引きの防犯映像がないことから、瞬時にデータを持ち出せるのはスーパーの関係者以外にいないはずで、直人の行動なら辻褄があう。
ただ、次回予告では圭介も殺人後の現場を見ている描写があった。もし交渉時間の11時に圭介と万季子が事務所に向かった時には既に死んでいたとすると、それより前に万季子が単独でやったと思われる。直人が秀之に最初の30万を渡した際に、秀之に呼び出されて2人だけで取引条件を言われていたため、直人が先に始末していてもおかしくはない。しかし、圭介には犯行時間にホテルにいたアリバイがある。一方、万季子は「美容室にいた」というアリバイが崩れたので、限りなくクロに近い。次回予告でも拳銃を握っていた。
ただ、万季子は淳一に拳銃に関して「1人じゃ掘り起こせない」と言っていた。直人の自供では、小杉の拳銃は「兄が森で拾ったものだ」と言う。次週のあらすじに「万季子と直人だけが共有していた《胸を引き裂く過去の秘密》も明らかになる――」とある。回想シーンで高校生になった直人が街中で万季子と再会した際、悪友を連れた秀之が直人をカツアゲをするのを見て、気の強い万季子が秀之をビンタをするというシーンが描かれていた。面子を潰された秀之が、あのまま終わるわけはない。そして、正樹が万引きをしたことで秀之から電話があり、「思い出した? 俺のこと」と嫌らしい笑い声で話す声に固まる万季子の描写を見る限り、過去に何らかの関係性があったのは明白。
直人が万季子に、「何があっても守る」と言う理由は、万季子のことが好きなのはもちろん、そう言わせるほどの凄惨な何かが過去にあったのだろう。圭介が淳一とタイムカプセルを掘り起こした際、中に拳銃は入っておらず、淳一に詰められた直人は、「兄には腕力で勝てないから強力な武器が欲しいと、何年も前に掘り起こしたのではないか?」と疑われていた。もしかすると、学生時代に直人が万季子を守るために拳銃を掘り起こしたが、秀之に拳銃を奪われていた可能性もある。ただそうなると、秀之なら何発か使用していそうなので、弾数で真実を見つけるのは難しくなりそうだ。また、高校時代に既に万季子が拳銃を掘り起こして復讐のために所持していたという線も考えられる。
全く別ルートで考えるとするなら、小学生の淳一たちがよく通った喫茶店「サボテン」のマスターを河内大和が演じているというのが、当時の共犯者の可能性を匂わせる。直人は大型複合施設を建てる事業計画を反対する小売業者から嫌がらせを受けていた。マスターはそのうちの1人で、万季子がボディガードとして雇った、もはやヒットマンなんてことはさすがにないか。
ただ、事件の真相以上に気になるのがそれぞれの純愛の行方だ。あの時に銃を持ち去らなければ、淳一は街を出ることもトラウマを抱えることもなく、4人が楽しい青春時代を過ごし、万季子と結婚する明るい未来があったかもしれない。しかし今、殺人事件が起きたことで万季子と淳一が再会することができ、タイムカプセルのように心に閉じ込めていた2人の思いがゆっくりと開き、その純愛によって自首へと向かわせる(かも?)のは何という皮肉な運命。
淳一は23年前の重い十字架により、今井博美(北香那)と同棲するも幸せになることを拒んできた。しかし、万季子が自首することでその十字架をようやく降ろすことができる。万季子が自首すると孤児となる正樹のためにも、淳一は万季子を選びそうだし、勘の良さそうな博美は淳一の万季子への思いも気づき、淳一と別れる選択を選ぶとしたら、それもまた純愛だと考える。いったい万季子はどんな運命の選択をするのか、ミステリーだけでなく恋愛模様にも最後まで注目したい。
参照
※ https://www.tv-asahi.co.jp/saikai/diary/
23年前、拳銃を埋める秘密を共有した淳一と同級生たち。刑事となった淳一は故郷で、その拳銃が凶器の殺人事件を捜査。容疑者は初恋の相手でもある仲間の一人。淳一は過去の秘密と対峙する。
■放送情報
『再会~Silent Truth~』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00~21:54放送
出演:竹内涼真、井上真央、瀬戸康史、渡辺大知、北香那、段田安則、江口のりこ
脚本:橋部敦子
原作:横関大 『再会』(講談社文庫)
監督:深川栄洋、山本大輔
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:峰島あゆみ(テレビ朝日)、中込卓也(テレビ朝日)、山田勇人(ザ・ワークス)、多湖亮太(ザ・ワークス)、大垣 一穂(ザ・ワークス)、角田正子(ザ・ワークス)
音楽:得田真裕
主題歌:優里「世界が終わりました」(BEAT SEEKER MUSIC)
制作協力:ザ・ワークス
制作著作:テレビ朝日
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