松下奈緒の強みは変幻自在の演技力 『夫に間違いありません』で安田顕らと奏でるハーモニー
1月5日22時からスタートする『夫に間違いありません』(カンテレ・フジテレビ系)。ある日突然、死んだはずの夫が帰ってくる。夫はなぜ行方不明になったのか? 遺体は誰のものなのか? 実際の出来事から着想を得たサスペンスドラマで、主演を務めるのが松下奈緒だ。
松下奈緒という俳優に対し、私たちはどのようなイメージを抱くだろうか。ピアニストとしても高名な彼女は、凛とした佇まいと知的な美しさを兼ね備えている。しかし、そのパブリックイメージに反して、彼女の演技には不思議なほど「色」がつかない。それは没個性という意味ではなく、作品ごとに自身のパレットを塗り替える無色透明のプロフェッショナリズムを持っているからではないだろうか。
松下の名前を一躍有名にしたのが、2010年度前期の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』(NHK総合)である。漫画家・水木しげるの妻だった武良布枝さんをモデルにした同作で、松下は主人公の村井(旧姓飯田)布美枝を演じて大ブレイク。最終回の視聴率が23.6%、平均視聴率18.6%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区)した同作は、低迷していた朝ドラ復活の起爆剤となった。
背が高いことにコンプレックスがある内気な女性とマイペースでありながら信念を秘めた夫の二人三脚は、老若男女から愛された。『ゲゲゲの女房』が社会現象になった背景に、松下の凛とした佇まいと、役柄を通してにじみ出る魅力があったことは間違いない。
その後の松下の歩みは、『CONTROL~犯罪心理捜査~』(フジテレビ系)で民放の連続ドラマ初主演を務めると、『鴨、京都へ行く。-老舗旅館の女将日記-』(フジテレビ系)では、京都の老舗旅館の女将役でコメディ適性を発揮。石原さとみとダブル主演の『ディア・シスター』(フジテレビ系)では、破天荒な妹に振り回される姉妹のかけ合いが共感を呼んだ。さらに、2018年度後期の『まんぷく』(NHK総合)では、主人公の姉役で二度目の朝ドラ出演を果たした。