北川景子、“物乞い”の役作りで『ばけばけ』スタッフと激論 菊地亜美との子育て裏話も
12月12日放送の『あさイチ』(NHK総合)プレミアムトークに北川景子が出演した。
北川は現在放送中のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』の主人公・トキ(髙石あかり)の生みの親である雨清水タエ役を演じている。朝ドラ放送直後のいわゆる「朝ドラ受け」からシームレスに始まったこの日の放送では、冒頭にトキ役の髙石あかりからビデオメッセージが到着。
髙石は北川の親身な性格に触れ、「“体調どう?”と会うたびに気遣ってくれる」と人柄を明かした。北川は、スケジュールの都合で撮影が1カ月に一度まとめておこなわれるということで、髙石とは毎回会うたびに1カ月ぶりの頻度になるためにそうした声かけをしているのだとか。会うたびに「いつも元気そう」だという髙石の人柄に、北川も敬意を評していた。
武家の娘・タエに見る役者魂
続いて話題は『ばけばけ』におけるタエの壮絶な人生に集中した。没落した名家の娘であるタエが、息子・三之丞(板垣李光人)を育てるために「物乞い」をして生き延びるシーンは、物語の大きな転換点として描かれた。
北川はこのシーンについて、「もしタエが独り身であったならば、間違いなく自死していたはず」と、武家の娘としての強烈な倫理観を述べた。また、物乞いを演じるにあたって泥に塗れたようなメイクが施されていたが、本番中の北川は「もっとやったほうがいいんじゃないか」と考えていたという。着物を崩したり、髪が結われているのも外してもっと極端な格好がいいのではと考えていたらしいが、早朝に放送されることを考慮され、実際はギリギリのラインのビジュアルに落ち着いたようだ。
DAIGOとの育児奮闘記
番組中盤では、2児の母としてのプライベートな一面が明かされた。意外な交友関係として菊地亜美がVTR出演し、北川の飾らない素顔を暴露。2人は同い年の子を持つことから交友が深まり、頻繁に子育ての苦労について語り合っているという。
菊池は、子どもを寝かしつけた北川がラーメンの写真をLINEで送ってきたというエピソードを明かし、「凛としているけれどユーモアもある」と北川の魅力を語った。
また、タエの息子・三之丞役の板垣からもビデオメッセージが到着。板垣は「対等に接してくれる」と北川の人柄を評する。なお北川は板垣のことを「李光人くん」と呼んでいたそうだが、板垣は「呼び捨てでいい、むしろ呼び捨てしてほしい……」と懇願。すかさず「李光人〜」と返す北川からは器の大きさが垣間見えた。
癒やしの時間は「深夜のひとり時間」
視聴者を驚かせたのが北川の生活リズム。早朝に目覚め、家族の弁当などを作ってからは俳優としての仕事へ。帰宅してから家事や子どもの寝かしつけを終えるのが21時ごろ、それから2時間ほど「ひとりの時間」を毎日確保しているという。菊池にラーメンの写真を送ったのもこの時間帯の出来事だ。
趣味である「手芸」のクオリティの高さも驚くべきもので、娘の入園グッズ作りを機にハマったという手芸は、今や雑誌で連載を持つほどの腕前に達している。子どもが寝静まった深夜に手芸をはじめ趣味の時間に没頭することは毎日の楽しみになっているという。
やや睡眠時間が削られることに対しては「健康を度外視して」「この時間を楽しみに過ごしている」と豪語し、共演者たちをややたじろがせた。
『あさイチ』で見せた北川の姿は、クールビューティーな俳優という枠を超え、泥臭く役を生きる表現者であり、家庭運営に悩み喜ぶ生活者であり、そして物作りを愛するクリエイターでもあった。この多面的な魅力こそが、彼女が長く愛され続ける理由なのだろう。
■番組情報
『あさイチ プレミアムトーク 北川景子』
NHK ONEにて、12月19日(金)9:53まで配信中
ゲスト:北川景子
キャスター:博多華丸
VTRインタビューゲスト:菊地亜美、板垣李光人
司会:博多大吉、鈴木奈穂子
写真提供=NHK