田辺桃子が語る作品への愛と責任感 「“この人が出ていたら間違いない”と言われる役者に」

 現在放送中のドラマ『推しの殺人』(読売テレビ・日本テレビ系)が、SNS上で「面白い」と好評を博している。原作は、「このミステリーがすごい!」大賞で文庫グランプリを受賞した遠藤かたるによる同名小説。3人組の地下アイドル・べイビー★スターライトが、殺人の隠蔽をきっかけに未解決の連続殺人事件に巻き込まれていく人生と命を懸けたスリリングサスペンスだ。

 ベイビー★スターライトの頭脳派担当・高宮ルイを演じているのは田辺桃子。『推しの殺人』の話はもちろん、主演作が続く現状や今後の展望についても語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

事務所の先輩・ももクロを見て「勝てない」と思った

ーー『推しの殺人』、SNSでも「面白い」と好評ですね。

田辺桃子(以下、田辺):ありがとうございます。深夜帯のサスペンスドラマって、30分ものでギュギュッと短縮されているものが多いと思うんですけど、『推しの殺人』は1時間の尺があるので、視聴者の方にも没入していただけているんじゃないかなと思います。

ーー現場の雰囲気はいかがですか?

田辺:いろいろな分野のプロフェッショナルが集まっていて、日に日にチーム感が高まっています。みんな“面白いものを作ろう”という高い意識を持って撮影に臨んでいるので、楽しいです。

ーー題材としてはかなりシリアスですが、現場は明るい雰囲気なんですね。

田辺:そうですね。そもそも、わたしがシリアスなタイプの人間ではないので……。ふざけるのが大好きだから、現場でも面白い話をたくさんしています。共演者のみなさんと、撮影で使ったごはんを待ち時間にババっと食べたりとか(笑)。第1話から殺人を隠蔽するところから始まるので、観ていてもハラハラするシーンが多くて。だからこそ、思い詰めすぎないように、合間に明るい音楽を聴いたりしています。とにかくオンオフを大事にしていますね。

ーー横田真悠さんと林芽亜里さんとは、お話しされる機会も多いんですか?

田辺:かなり打ち解けてきました! ダンスに関しても、クランクイン前はそれぞれのリズムがあったんですけど、今はかなりテンポが合ってきて。“グループらしさ”が日々増しているなと思います。

ーーアイドル役ということで、ダンスも歌もやられているんですもんね。

田辺:ここまでちゃんと作り込んでいただけているということ自体、恵まれているなと思っています。チームとしての楽曲がちゃんとあって、ダンスの練習やレコーディングをする機会もいただけて。それが役づくりの一環になっている気がします。ただ、ダンスや歌はやっぱり過酷なので、アイドルのみなさんへのリスペクトが増すばかりです。

ーー田辺さんも活動初期のころは、アイドル活動をされていたこともあったんですよね?

田辺:事務所に入りたてのころに一瞬だけですけど……。事務所の先輩に、ももいろクローバーZさんや私立恵比寿中学さんがいるんです。お二組を間近で見て、「この本気度は私には難しいな」って。「勝てない」と現実を突きつけられた感じでした。歌いながら激しいダンスを颯爽とこなせる方々って、やっぱりすごいですよね。

ーーもともとアイドルへの憧れがあったんですか?

田辺:小さいころに、モーニング娘。さんが好きだったので、アイドルに対する興味はありました。事務所に入る前にダンスを習っていたので、歌やダンスができたらいいなという気持ちはありましたが、アイドルにこだわっているわけではなかったです。

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