大泉洋×宮﨑あおい、『ちょっとだけエスパー』に自信 「第1話からは想像もつかない場所に」

 テレビ朝日系で毎週火曜21時より放送中のドラマ『ちょっとだけエスパー』。第1話から第4話がTVerで一挙配信されることを記念し、主演の大泉洋と共演の宮﨑あおいのインタビューコメントが公開された。

 『アンナチュラル』(2018年/TBS系)、『MIU404』(2020年/TBS系)、『海に眠るダイヤモンド』(2024年/TBS系)などの野木亜紀子が脚本を手がける本作は、会社をクビになり、人生詰んだサラリーマンが“ちょっとだけエスパー”になって世界を救う、完全オリジナルのSFラブロマンス。会社をクビになり、家族も、貯金も、何もかもを失った“どん底サラリーマン”の主人公・文太を大泉、文太と仮の夫婦となる四季を宮﨑が演じるほか、ディーン・フジオカ、宇野祥平、北村匠海、高畑淳子、岡田将生らが出演している。

 大泉が「笑いが止まらなかった」と振り返るのは、第1話で宇野演じる半蔵が真顔になるシーン。「文太が『あの人、ちょっとおかしくないですか?』と言うと、宇野さんが“ストーン”と真顔でじーっと見てくるんです。本番直前に監督から『もう少し長く見てくれ』と言われたらしくて……あれは本当に怖かった(笑)」と語る。

 一方、宮﨑が印象的だったのは第2話の車内シーン。高畑演じる円寂が「フンッ!」と息を吹きかけてコップを温める場面について、「前日のリハで高畑さんが“お茶ごときに『フンッ!』は言いたくない”とおっしゃっていて、それが本当に面白くて(笑)」と明かす。大泉も「台本には『フンッ! フンッ!』と2回書いてあるのに、“だから『フンッ! フンッ!』じゃないのよ!”と監督に言っていた」と笑い、「座長として“ここは1回でいきましょう”と間に入った」と現場の空気を伝えた。

 2人は「劇団のように全員で台詞を合わせながらテンポを作っていった」といい、息の合ったチームワークが笑いの絶えない現場を生み出しているようだ。

 “愛してはいけない”という関係に置かれた文太と四季。大泉は「“笑っちゃいけない”と言われると笑ってしまうように、“愛しちゃいけない”と言われると余計に盛り上がってしまう。四季ちゃんを知れば知るほど、愛さずにはいられない人です」と、文太の複雑な心情を語る。

 一方の宮﨑は、「台本を読んだときから“文太は大泉さんだな”と思っていました。1話ごとに大泉さんの魅力が爆発していて、切ないシーンではキュンとする。自然に夫婦としていられる空気があって、本当に楽しい現場です」と笑顔を見せた。大泉も「宮﨑さんの芝居は想像を超えてくる。“ほぉ〜すごいな”と唸るシーンがこの先に待っています」と太鼓判を押す。

 今後の見どころについて、大泉は「第5話はとても派手な展開。まさにジャパニーズ・アクション・ヒーロードラマという展開が待っています。“振り落とされるなよ、しっかり掴まっていろ!”という気持ち」とコメント。

 宮﨑は「これから四季ちゃんがどう仲間たちに関わっていくのかを見てほしい。それぞれがどんな過去を抱えて力を得たのかが分かると、また感じ方が変わると思います。第1話を観た頃には想像もつかない場所に連れていってくれるドラマなので、TVerで何度でも見ていただきたいです」と呼びかけた。

大泉洋(文太役)×宮﨑あおい(四季役)コメント

第1話~第4話の撮影で思わず笑ってしまったエピソード

大泉:僕が最初に笑いが止まらなかったのは、第1話で宇野(祥平)さん演じる半蔵さんが真顔になるシーン。あれがダメだったなぁ(笑)。

宮﨑:(笑)。

大泉:「四季さん、どうですか?」と聞かれて、文太が「あの人、ちょっとおかしくないですか?」と言うんですよ。そこからストーンと真顔になってじーっと見られるんですが、テストではそこまでじゃなくて。それなのに、本番直前に監督から「もうちょっと長く見てくれ」と言われたらしく、宇野さんがちょっとどころじゃないくらい、ものすごく長く見つめてきて。「そんなに見ます!?」と、思わずNGになりました。あれは怖かったですね。

宮﨑:私は(第2話の)車の中で、円寂(高畑淳子)さんがコップを「フンッ!」と温めるシーンです。前日にリハーサルをしたときに、高畑さんが「お茶ごときに『フンッ!』はいっぱい言いたくないの」とおっしゃっていて、その“お茶ごとき”というのが本当に面白くて(笑)。とても真面目な方なので、大泉さんが「お茶ごときには1回しか言いたくないんですよ、監督!」とまとめてくださって……あのシーンはよかったですよね?

大泉:台本には「フンッ!フンッ!」と2回書いてあるんですよ。だから、おそらく監督も何が問題なのか分かっていなかったんじゃないかな。でも高畑さんとしては、「お茶ごときに2回も言っていたら、その後に車を温めるなんてできないでしょ」ということなんですよね。

宮﨑:車に「フンッ!フンッ!」はとっておきたいと。

大泉:そう。でも監督が「そこはフンッ!フンッ!でいいですよ~」と軽く言うから、高畑さんは「だから『フンッ!フンッ!』じゃないのよ」って(笑)。僕らからしたら、別に「フンッ! フンッ!」も「フンッ!」も変わらないと思うけど、高畑さんは非常にこだわられていたので、そこは座長として間に入って、バシッと「ここは1回でいきましょう」と。

宮﨑:車の中での長いシーンだったので、みんなで劇団のように集まって台詞を合わせながら撮影に臨みました。

大泉:テンポが大事だったので、劇団でしっかりと練習しました。

繰り返し観てほしいおすすめのシーン

宮﨑:(第1話で)ぶんちゃん(文太)が、面接の前にネクタイを締め直しているシーンがかっこいいです。それから最初のミッションでターゲットに傘を渡した後に、お家(うち)の外壁と一体化しているときの白目が好きすぎて、私はTVerで何回も観ると思います(笑)。

大泉:外壁と一体化してなんとかやり過ごそうとしているシーンで、映像では前後がカットされているんです。だから私がなぜ白目を剥いているのか、ちょっと伝わりきらないなと思いましたけどね。まあ、カットしなかったところで、なぜ白目を剥いたのかは分からないかもしれませんが(笑)。

文太は四季を“愛してはいけない”という複雑な役どころ

大泉:人間って、たとえば「笑っちゃいけない」と言われるとどうしたって笑ってしまうもので、「愛しちゃいけない」と言われると、より盛り上がっちゃいますよね。面白いように反発してしまうんだな、という気がします。四季ちゃんにどんなことがあったのか知れば知るほど、愛さずにはいられない人ですね。

大泉から見ても、四季は難しい役?

大泉:難しいと思いますね。“知っていていいこと”と“知っていてはいけないこと”が非常に複雑なんですが、第4話までパーンと演じられていたので本当にすごいなと。車の中でも四季ちゃんに聞かれてはいけない会話があるけれど、どうしたって聞こえるでしょっていう(笑)。そこも宮﨑さんは自分の中で折り合いをつけて、非常にあっけらかんと演じていらしたので、すごいなと思いました。

“仮初”の夫役の大泉との芝居について

宮﨑:台本を読んでいてもぶんちゃんは大泉さんなので、最初に台本をいただいたときから「大泉さんの魅力が爆発する役だろうな」と思っていました。実際、出来上がった映像を見ても、1話1話、本当に大泉さんの良さがすごく出ていると思うんです。いち“大泉ファン”としては、いろいろな顔を見せてくれるし、ふと切ないシーンではキュンとさせられる。一緒に向き合ってお芝居をしていても、苦しくなることもいっぱいあります。とても自然に、夫婦として役に入れているかなと思いますね。

難しい役も大泉によって助けられている

宮﨑:本当にそうですね。あまり困ったり、「どうやって演じればいいのだろう」と悩むこともなく、ここまで来られたと思います。本当に相手の役者さんによって、すべてが変わってくるんですよね。素晴らしい脚本が完成しているので、ここから監督とも話し合いながら、どうやって一つひとつをいいシーンにしていくのか。でも、それが面白いです。本当にお芝居していて楽しいので、毎日幸せです。

大泉:まだまだ先のシーンになるけれど、それまでに想像がつかないようなお芝居を四季ちゃんがされますから。「ほぉ~すごいなぁ」と唸るようなシーンが出てきますよ。

第1話~第4話で、今後のヒントになるようなシーン

大泉:第3話で、四季ちゃんが“文太さんが死んでしまう”という夢を見るんです。あのあたりは、大事なシーンじゃないでしょうかね。

「ノナマーレ」メンバーが持つエスパー能力の中でいちばんほしい能力

大泉:やっぱり円寂さんだな。僕はどうしてもロケ弁が続くと、なるべく温かくして食べたいので、今も私物の電子レンジを現場に預けているんです。でもそんなにアツアツにしなくてもいいんですよ。“ほんのり温かい”くらいがいいので、円寂さんの力でちょうどいいと思う。ただ、温めた後に円寂さんが結構疲れていますからね。撮影の合間となると、ギリギリ僕の分はやれるだろうけど、ほかの共演者の分は勘弁してほしいです。

宮﨑:私も円寂さんなのですが、電子レンジではなく、リモコンで電気とかを消せる能力がほしいです。ベッドで寝ようと思ったのに「あそこの電気を消していなかった!」というときに、「フンッ」とすれば消すことができるので(笑)。

大泉:リモコンが壊れたときとか、途方に暮れるもんね。寝る前に一回、「あそこまで消しに行かなきゃいけないのかぁ」って(笑)。

今後の見どころ、TVer視聴者へメッセージ

大泉:第5話はとても派手な展開で、皆さんが見たいジャパニーズ・アクション・ヒーロードラマはこういうことだな、という展開も出てきます。まだまだ皆さんが想像もつかない展開が待っていますので、「振り落とされるなよ、しっかり掴まっていろ!」という気持ちです。

宮﨑:私はやっとエスパーの仲間になれたので、ここから四季ちゃんがどう皆さんの役に立つのかを、ぜひ見届けていただきたいです。エスパーはそれぞれ過去に何かがあって今、その力を持っているので、その過去が分かったときにまた、いろいろと感じ方も変わってくると思います。最後には、第1話を見ていた頃には想像がつかなかった場所に連れて行ってくれるドラマだと思うので、何度でも見ていただけるとうれしいです。

ちょっとだけエスパー

野木亜紀子が脚本を手掛けるSFラブロマンス。会社をクビになり、人生詰んだサラリーマンが“ちょっとだけエスパー”になって世界を救う。

■放送情報
『ちょっとだけエスパー』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00~21:54放送
出演:大泉洋、宮﨑あおい、ディーン・フジオカ、宇野祥平、北村匠海、高畑淳子、岡田将生
脚本:野木亜紀子
監督:村尾嘉昭、山内大典
エグゼクティブプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)
プロデューサー:貴島彩理(テレビ朝日)、山形亮介(テレビ朝日)、和田昂士(角川大映スタジオ)
音楽:髙見優、信澤宣明
制作協力:角川大映スタジオ
制作著作:テレビ朝日
©︎テレビ朝日
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