『ザ・ロイヤルファミリー』“謎の男”に目黒蓮をなぜ抜擢? 加藤章一Pに聞く撮影秘話

 チーフ演出を務めるのは塚原あゆ子監督。今作のレースシーンの演出について加藤プロデューサーは「一番大事な僕らがやらないといけないのは、ドラマの中でそのレースがどう作用するかが重要なので、レースの勝敗だけじゃなくて、誰が勝って誰が負けるか、そこにどう登場人物が関わるかを描けるようにレースシーンを考えるところから始まっています。単純にどう馬を撮るかよりも、ストーリーの中で感動したり、応援できることを重視しています」と演出意図を説明した。

 自然を相手に偶然性に左右される今作特有の苦労も。「サラブレッドは1回しか走れないので、やり直しが効かないんです。カメラマンは一発勝負なので、監督よりカメラマンの方が大変かもしれません」。屋外での撮影では「北海道にレース映像用のカットを撮りに行ったら、僕らが行っている間ずっと雨で。いろんなところで撮っています」と明かした。第1話には「日本競馬界のレジェンド」武豊騎手も本人役で出演。「すごく上手で、とても自然にされていました」と絶賛する演技にも注目だ。

 出演する馬は「本当に純粋で臆病というか。こっちがビクビクして近づいたり、乱暴に扱うとすぐ逃げていくし。でも、こっちが心を開いて待っていると向こうから近づいてきて、すごく癒されるんです。その感じを映像に出したくて」。さらに「今って生きづらいって言うじゃないですか。いろんな外圧や悩みもあるし、世界がどんどん変わって先行きが見えない。将来こうなりたいという夢や、何かに熱くなることがしづらいと思うんです。なので、恥ずかしがらずに、佐藤さんが演じる山王社長のように、情熱を持って生きる姿や夢を語って熱くなる姿をご覧いただいて、明日からそう生きてみようかなと思っていただけたら嬉しいです」と話した。

 最後に「誰でも挫折したり、失敗することはあります。それをどう乗り越えるかを役者さんとスタッフが素敵に描いてくれています。競馬を見ていない人も競馬好きな人も楽しんでいただける内容になっているので、ぜひご覧ください」と呼びかけた。

日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』

早見和真の同名小説をドラマ化。税理士としての挫折を味わい希望を見出せなくなってしまった主人公の人生が、馬主である山王耕造との出会いにより大きく動き出していく。

■放送情報
日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』
TBS系にて、10月12日(日)スタート 毎週日曜21:00~21:54放送
※初回は15分拡大
出演:妻夫木聡、目黒蓮、松本若菜、安藤政信、高杉真宙、津田健次郎、吉沢悠、木場勝己、尾美としのり、関水渚、長内映里香、秋山寛貴(ハナコ)、三浦綺羅、小泉孝太郎、黒木瞳、沢村一樹、佐藤浩市
第1話ゲスト:武豊、丸田恭介、菅原隆一、今村聖奈
原作:早見和真『ザ・ロイヤルファミリー』(新潮文庫刊)
脚本:喜安浩平
演出:塚原あゆ子、松田礼人、府川亮介
主題歌:玉置浩二「ファンファーレ」
プロデュース:加藤章一
協力プロデュース:大河原美奈、小髙夏実
編成:佐藤礼子、中野翔貴
製作:TBSスパークル/TBS
©TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/RoyalFamily_tbs/
公式X(旧Twitter):@royalfamily_tbs
公式Instagram:royalfamily_tbs
公式TikTok:@royalfamily_tbs

関連記事