『ジャグラー/ニューヨーク25時』4K修復版、12月5日公開 躍動感あふれるポスターも

 『ジャグラー/ニューヨーク25時』の4Kリマスター版が、12月5日よりシネマート新宿ほか全国順次公開されることが決定した。

 本作は、ニューヨークの街を舞台に、娘を突然誘拐された父親による、事件発生の朝から決着がつくまでの命懸けの追跡劇を描いた犯罪映画。権利問題から世界的に長らく鑑賞が難しく、配信はおろかパッケージとしても1980年代に一度VHSが発売されただけだったが、このたび4Kリマスターされ、劇場のスクリーンによみがえる。

 元警察官のトラック運転手ショーン・ボイドは妻と別れ、一人娘キャシーと2人で暮らしていた。ボイドはキャシーの15歳の誕生日を祝い、学校に行くキャシーをセントラル・パークまで送っていく、2人にとっていつもと変わらない平穏な一日が始まるはずだった。しかし突然、キャシーは見知らぬ車に引きずり込まれてしまう。目の前で娘を誘拐されたボイドは血眼になって後を追うが、途中で車の横転事故を起こし病院に搬送されてしまう……。

 原作はアメリカを代表するベストセラー作家ウィリアム・P・マッギヴァーンの同名小説。撮影は1978年7月にニューヨークで開始され、当初は『国際諜報局』などで知られるシドニー・J・フューリーが監督を務めたが、主演のジェームズ・ブローリンが撮影中に足を骨折し撮影が中断。フューリーは次作のスケジュールが迫っていたため降板し、後任として『刑事コロンボ』や『スター・トレック』などを手がけていたロバート・バトラーが抜擢された。バトラーは、「何よりも観客が息つく間もなく画面にのみ込まれ、たたみかけるアクションとサスペンスで圧倒する。臨場感が第一だ」と語っている。

 誘拐犯ガス・ソルテックを演じたのは、『真夜中のパーティー』のクリフ・ゴーマン。事件を指揮するトネリ警部補役に『ゴッドファーザー』のリチャード・S・カステラーノ、ボイドを逆恨みし執拗に後を追う元同僚バーンズ刑事役に『コマンドー』などのダン・ヘダヤが名を連ねた。

 映画人の中でも本作のファンは多く、クエンティン・タランティーノは「カーアクションが最高な映画!!」として、エドガー・ライトが『ベイビー・ドライバー』を制作する際に本作を薦めたという。ライトはその時に初めて本作を観て制作の参考にしたと語っている。

 あわせて公開されたポスタービジュアルには、必死に追いかける主人公ボイド、そして逃げる犯人ソルテックと誘拐されたキャシーの姿を捉えた2枚の躍動感あふれる写真が大胆に使用され、「疾走!one hundred minutes!」というコピーが添えられている。

■公開情報
『ジャグラー/ニューヨーク25時 4K修復版』
12月5日(金)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
出演:ジェームズ・ブローリン 、クリフ・ゴーマン、リチャード・S・カステラーノ、ダン・ヘダヤ、ジュリー・カーメン、アビー・ブルーストーン
監督:ロバート・バトラー
製作:ジェイ・ウェストン
製作総指揮:アーノルド・コペルソン
原作:ウィリアム・P・マッギヴァーン
脚本:ビル・ノートン・Sr、リック・ナトキン
撮影:ヴィクター・ケンパー
編集:アーガイル・ネルソン
提供:TCエンタテインメント、是空
配給:ザジフィルムズ
アメリカ/1980年/101分/カラー /4K/原題:Night of The Juggler/字幕翻訳:小林伊吹
©1980 GCC Films, Inc
公式サイト:https://www.zaziefilms.com/juggler4k/
公式X(旧Twitter):@juggler4k

関連記事