内山昂輝דゲーマーキャラ”はなぜ魅力的なのか? 『怪獣8号』鳴海弦は一つの到達点に

 アニメ『怪獣8号』第2期が、ついに幕を開けた。人類を脅かす怪獣と、それに立ち向かう日本防衛隊との死闘を描いた本作は、主人公・日比野カフカが怪獣に変身する力を手にしたことで、物語が大きく動き始めた。第1期のラストから怒涛の展開が続き、視聴者の期待も高まる中、今期最大の目玉といえるのは、新キャラクター・鳴海弦の登場だ。

 鳴海は、日本防衛隊・第一部隊の隊長。組織の中でも最強クラスの戦闘力を誇る人物である。にもかかわらず、任務中でも暇さえあればゲームに没頭し、エゴサーチが日課、部屋は散らかり放題。さらには重度の買い物依存症にサボり癖……と、問題点を挙げればキリがない。だが、すべてのだらしなさを打ち消して余りあるのが、怪獣退治における圧倒的な戦闘力とカリスマ性だ。

アニメ『怪獣8号』第2期ティザーPV|2025年7月放送開始

 「圧倒的な『実力』を示せ。行儀のいい無能ならいらん」。第1話でキコルに伝えたその言葉の通り、防衛隊の中でも“強さこそが正義”という信条を体現する存在である。

 そんな鳴海を演じるのが、声優・内山昂輝。これまでも数々の“ゲーマーキャラ”を演じてきた彼にとって、鳴海はある意味で一つの到達点ともいえる存在かもしれない。

 たとえば『山田くんとLv999の恋をする』で演じた山田秋斗は、無愛想ながらゲームに関しては超一流という“高校生ゲーマー”。スマートフォン向けゲーム『ディズニー ツイステッドワンダーランド(ツイステ)』のイデア・シュラウドでは、天才的頭脳を持つ“引きこもりゲーマー”という難役にリアリティを宿らせた。いずれも、異なるゲーマーらしさを際立たせる表現によって、内山昂輝がその個性を確立してきた名キャラクターだ。

 そして今回の『怪獣8号』で内山が演じる鳴海弦では、イデアに通じるような早口とおどけたテンション、山田のようなダウナーな低音のトーン……そのすべてを併せ持ちながら、アクションシーンでは鳴海ならではの強さをしっかりとまとった演技を堪能できる。

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