華村あすかの美しくも哀しげな表情が 金子雅和監督作『光る川』ポスター&場面写真公開
金子雅和監督最新作『光る川』の公開日が2025年3月22日に決定し、あわせてポスタービジュアルと場面写真が公開された。
本作は、初長編となった『アルビノの木』が9カ国の映画祭で20受賞、第2作『リング・ワンダリング』がインド国際映画祭で日本人史上3人目となる最高賞(金孔雀賞)を受賞した金子監督の長編第3作。
岐阜出身の作家・松田悠八の『長良川 スタンドバイミー一九五〇』を原作に、無垢な少年の眼差しを通し、現代化への分岐点となる高度経済成長期、そしてさらに昔、まだ人が自然への畏怖を持っていた時代が交錯して描かれる。
物語の大きな要素となる、深く引き込まれそうな水辺、近寄りがたさすら感じさせる洞窟や滝、悠久の時を刻む山々の情景などはCGを使わずに撮影され、音楽は、細田守監督作品や瀬田なつき監督の『違国日記』などの音楽を手がけてきた高木正勝が書き下ろした。
物語の根幹を支える女性・お葉を演じるのは、Netflix映画『シティーハンター』などの華村あすか。お葉との悲恋の相手・朔役をNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』などの葵揚、物語の眼差しとなる少年・ユウチャ役とお葉の弟・枝郎役を、瀬々敬久監督『春に散る』にも出演した子役の有山実俊が一人二役で演じている。そのほか、足立智充、堀部圭亮、根岸季衣、渡辺哲、山田キヌヲ、そして『リング・ワンダリング』に続く出演となる安田顕らが共演に名を連ねた。
高度経済成長の始まった1958年。大きな川の上流、山間の集落で暮らす少年ユウチャ(有山実俊)。父は林業に従事し、母は病に臥せていて、老いた祖母と暮らしている。まだ自然豊かな土地ではあるが、森林伐採の影響もあるのか、家族は年々深刻化していく台風による洪水の被害に脅かされている。夏休みの終わり、集落に紙芝居屋がやってきて子どもたちを集める。その演目は、土地にずっと伝わる里の娘・お葉(華村あすか)と山の民である木地屋の青年・朔(葵揚)の悲恋。叶わぬ想いに打ちひしがれたお葉は山奥の淵に入水、それからというもの彼女の涙が溢れかえるように数十年に一度、恐ろしい洪水が起きるという。紙芝居の物語との不思議なシンクロを体験したユウチャは、現実でも家族を脅かす洪水を防ぎ、さらには哀しみに囚われたままのお葉の魂を解放したいと願い、古くからの言い伝えに従って川をさかのぼり、山奥の淵へ向かう。
公開されたポスタービジュアルには、美しさの中にどこか物悲しさを漂わせるお葉の横顔が捉えられており、初めての恋に心踊らせながらも、周囲の反対やままならない家族関係の中で葛藤いる様子が窺える。
あわせて、ユウチャの祖母(根岸季衣)や父ハルオ(足立智充)、母アユミ(山田キヌヲ)、そして集落にやってきた紙芝居屋役の堀部圭亮など、共演者たちにフォーカスした場面写真も公開。お葉の悲恋の相手であり、山の民として生きる木地屋の青年・朔は、鍛え上げられた肉体を披露している。
お葉の父・常吉(安田顕)は一家の長として、生き方の相入れない山の民に恋をした娘を危惧して木地屋の長・松(渡辺哲)に申し入れて若き恋人たちを引き裂くが、それが長年言い伝えられていく悲劇の引き金を引いてしまう。
■公開情報
『光る川』
2025年3月22日(土)、ユーロスペースほか全国公開
出演:華村あすか、葵揚、有山実俊、足立智充、山田キヌヲ、髙橋雄祐、松岡龍平、堀部圭亮、根岸季衣、渡辺哲、安田顕
脚本・監督:金子雅和
音楽:高木正勝
共同脚本:吉村元希
美術監督:部谷京子
撮影:山田達也
音響:黄永昌
OPアニメーション:高橋昂也
原作:松田悠八『長良川 スタンドバイミー一九五〇』
製作:長良川スタンドバイミーの会
制作プロダクション:プロジェクト ドーン
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
2024年/日本/カラー/1.85:1/5.1ch /DCP/108分
©長良川スタンドバイミーの会
公式サイト:culture-pub.jp/hikarukawa/
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