イラン代表女子柔道選手の“戦い”描く社会派映画『TATAMI』2025年2月公開　ティザー予告も

　第36回東京国際映画祭で審査委員特別賞と最優秀女優賞を受賞した『TATAMI（原題）』が、『TATAMI』の邦題で2025年2月28日より新宿ピカデリーほかで全国順次公開されることが決定した。

　本作は、スポーツ界への政治介入や中東の複雑な情勢、イラン社会における女性への抑圧を背景に、アスリートたちの不屈の“戦い”を描いた社会派ドラマ。『SKIN 短編』で第91回アカデミー賞短編実写映画賞を受賞し、A24配給の長編版も発表したイスラエル出身のガイ・ナッティヴと、『聖地には蜘蛛が巣を張る』で第75回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したザーラ・アミールが共同で監督を務めた。

　すべて秘匿状態で撮影が行われ、映画に参加したイラン出身者は全員亡命した本作は、イランでは上映不可のまま。ナッティヴ監督とアミール監督は「この芸術的で映画的な合作が、盲目的な憎しみや相互破壊の狂乱を超えて、未来を共に築こうとする、アーティストやアスリート、そしてすべての人々への尊敬の印を込めた贈り物となりますように」と声明を発表している。

　ジョージアの首都トビリシで開催中の女子世界柔道選手権。イラン代表のレイラ・ホセイニ（アリエンヌ・マンディ）とコーチのマルヤム・ガンバリ（ザーラ・アミール）は、順調に勝ち進んでいくが、金メダルを目前に、政府から敵対国であるイスラエルとの対戦を避けるため棄権を命じられる。自分自身と人質に取られた家族にも危険が及ぶ中、怪我を装ってイラン政府に従うか、それとも自由と尊厳のために戦い続けるか。2人は人生最大の決断を迫られる。

　あわせて公開されたティザー予告は、イラン初の金メダルを目指して、ジョージアの首都トビリシで行われる世界柔道選手権に挑むイラン代表の女子柔道チームの入場シーンから幕を開ける。試合前の殺気立ったレイラ・ホセイニ選手の姿と、第一試合が始まる緊迫の瞬間が捉えられ、徐々に加速していく和太鼓のビートに合わせて、激しい試合風景、何者かに追われるコーチのマルヤム・ガンバリの姿、そして鏡に向かって感情を爆発させるレイラの姿が映し出されていく。

　あわせて、試合会場に向かうレイラの気合いがこもった表情を切り取ったメイン写真も公開された。

■公開情報
『TATAMI』
2025年2月28日（金）新宿ピカデリーほかにて全国順次公開
出演：アリエンヌ・マンディ、ザーラ・アミール、ジェイミー・レイ・ニューマン
監督：ガイ・ナッティヴ、ザーラ・アミール
脚本：ガイ・ナッティヴ、エルハム・エルファニ
配給：ミモザフィルムズ
2023年／アメリカ、ジョージア／英語、ペルシア語／103分／モノクロ／1.78:1／5.1ch／原題：TATAMI／字幕：間渕康子
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公式サイト：https://mimosafilms.com/tatami/