『GO HOME』に溢れた現実への“リスペクト” 脚本・八津弘幸がもたらした新しさとは

 放送前に、公式サイトに掲載された本作の脚本家・八津弘幸の「この簡単ではないテーマと向き合い、その上で皆さんに楽しんでもらえるドラマを作れたら、それは何か新しい物のような気がします」というコメントに大きな期待を寄せたのを覚えている。(※)脚本、演出、役者それぞれが、簡単ではないテーマを背負い真摯に向き合ったからこそ、『GO HOME』は作品全体から優しさが感じられる新たな警察ドラマとなったのだ。

 実在する仕事を題材にしたドラマを作る場合には、実際にその職業に関わる人への配慮とリスペクト、エンタメとして楽しめるようなフィクション性が必要だ。このバランスが整ってこそ知識欲を満たし、視聴者に新たな世界を提示できるドラマになる。『GO HOME』は絶妙なバランスで、一つのフィクションとして身元不明人相談室という存在を世に知らしめることに成功したと言えるだろう。いつかこの作品を観て、警察を目指したなんて人が現れるかもしれない。そういう新たな世界への入り口になることも、テレビドラマの役割だ。

参照
※ https://www.ntv.co.jp/gohome/articles/4194kf5boqaeidt4h486.html

■放送情報
『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00〜放送
出演:小芝風花、大島優子、阿部亮平、柳美稀、戸次重幸、半海一晃、高島礼子、吉田鋼太郎
脚本:八津弘幸、佐藤友治
音楽:横山克
チーフプロデューサー:松本京子
プロデューサー:荻野哲弘、鈴木将大、本多繁勝(AX-ON)
演出:菅原伸太郎、大谷太郎ほか
制作協力:AX-ON、アバンズゲート
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/gohome
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