『ブギウギ』中村倫也、型破りなディレクターの役作りは「最終的に何でもいいや!と(笑)」

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』にサプライズ出演した中村倫也よりコメントが寄せられた。

 中村が演じたのは、丸の内テレビのディレクター・沼袋勉。第117話では、スズ子(趣里)に年末の歌番組『オールスター男女歌合戦』への出演をオファーする様子が描かれた。

 中村は本作のオファーについて、「ピンポイントで出てきて場を乱す、だけどヒロインの人生においてひとつのきっかけともなるという、絶妙な役をいただきました。ピンポイントながらも意外とタスクが多い役で、楽しみだなと思うのと同時になかなか大変でもありました。いいバランスでちゃんと『飛び道具』としていられたらいいですね。これまでずっとやってきたスズ子役の趣里さんをはじめ、他のキャストのみなさんともいい具合に絡んでいけたらと思って撮影に臨みました」と振り返った。

 中村は沼袋を演じるあたって、「最終的に何でもいいや!と(笑)」と役作りについて明かす。

「いろいろ考えたのですが、最終的に何でもいいや!と(笑)。沼袋のように『正しいのかどうかよくわからないけど、場がその人のアイデアに支配されて、おもしろいんじゃないかと思わせる人』って、たまにいると思うんです。こういう声が大きい人は、なぜか案が通るという感覚もありますね。この人すごく楽しそうにアイデアを説明するな〜という、巻き込み型のキャラクターだということだけを思って現場に入りました。ダジャレについては、心を無にして言いました。ダジャレを言う人は、笑いが取れるかどうかじゃなく、とりあえず思いついたことを口に出しますよね。だから何も考えずにやりました。この役はギリギリすべってるぐらいがちょうどいいんです。沼袋だけ見たら『なんだコイツ!?』ってなりますが、スズ子や周りの人が『敏腕ディレクターだから』とほめてくれるのでバランスが取れているんじゃないかと思います」

 最終幕での『ブギウギ』への参加となった中村。久しぶりのNHK大阪作品への参加はどうだったのだろうか。

「僕が18、19歳のときに出演させていただいた朝ドラ『風のハルカ』(2005年度後期)の撮影で通った思い出の場所です。景色が変わったところもありますが、ひとつひとつが懐かしいです。久しぶりに参加して、朝ドラはやっぱり撮るものが多いので、すごく撮影が速いですね。そこに途中参加するのは、長いこと回している大縄跳びに入るようなものです。朝ドラの大縄跳びは速い上に縄が3本回っているようなものなので、引っかからないように、速いテンポ感の中でどのように加わっていくかという点で、とてもやりがいがありました」

 主演の趣里とは同じ事務所に所属。中村の目に趣里はどう映ったのだろうか。

「趣里さんは同じ事務所の後輩で、彼女が事務所に入った頃から約10年来の付き合いです。衣装合わせのときにスタッフのみなさんに『趣里さん、がんばってますか?』と聞いたら、みなさん『趣里さんのおかげで!』『趣里さんじゃないと!』ということをおっしゃるんです。一緒に仕事してる人からそう言ってもらえるのは、俳優として以前の、人間としての部分の評価なので、がんばってるんだなと思いました。こう言ってもらえるのは彼女のがんばりや気遣いあってこそだと思います。スタッフのみなさんにそう思われているなら、立派なヒロインなのではないでしょうか」

 最後に視聴者に向けて、「これまで長い期間みんなで一丸となって作ってきたこのドラマも、いよいよ終わりが近づいてきました。どうか最終回までぜひ見届けてください」とメッセージを送った。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、生瀬勝久、小雪、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
語り:高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー) 
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
音楽:服部隆之
主題歌:中納良恵 さかいゆう 趣里 「ハッピー☆ブギ」
写真提供=NHK
公式サイト:https://nhk.jp/boogie

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