『大奥』亀梨和也と小芝風花が交わした初めてのキス “束の間の幸せ”で幕を閉じた第一章

 信通に別れを告げ、家治のもとへ戻る倫子。倫子を信じて待っていた家治の足元にはリンドウの花が咲いていた。リンドウの花には、その根が生薬に使われていたことから病に勝つ=勝利という花言葉を持つ。倫子の母親が病に伏せっていることを知った家治が願掛けに植えさせたのだ。

 「そなたの母上は、わしにとっても大事な母であろう」と家治。それは、夫に幽閉された挙句に亡くなったお幸の方(紺野まひる)に手を合わせた倫子の姿とも重なる。一度も会ったことのない他人にも心を痛めることができる優しさ。それが二人の共通点であり、互いに惹かれた理由である。「この城で誰よりも寂しそうな貴方様を幸せにしたい」という倫子の思いが家治の心に張った氷を溶かし、その目からは一筋の涙が流れた。ようやく心と心が通じ合った二人。だが、その矢先にお知保の方が家治との子を身ごもる。新たな倫子の生き地獄の始まりだった。

 一方で、将軍生母となる可能性が生まれたお知保も、松島のライバルである高岳(田中道子)から何をされるか分かったものではない。思いを寄せる家治に抱かれても心から愛されているわけではないお知保。事が終わった後、寝床に一人取り残される彼女の姿はあまりに不憫で、心から信頼できる人がいる分、倫子の方が置かれた状況はまだいくらかましに思えてくる。そんなお知保を倫子が助ける場面では、二人が正室と側室という壁を超えて手と手を取り合う未来が見えた。第二章は悪しきしきたりに染まらぬ倫子の存在が、ますます大奥に影響を与えていくのではないだろうか。

■放送情報
木曜劇場『大奥』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:小芝風花、亀梨和也、西野七瀬、森川葵、宮舘涼太、栗山千明、安田顕ほか
脚本:大北はるか
企画:安永英樹
プロデュース:和佐野健一、清家優輝、出井龍之介、庄島智之
演出:兼﨑涼介、林徹、二宮崇、柏木宏紀
音楽:桶狭間ありさ
制作協力:ファインエンターテインメント
制作著作:フジテレビジョン、東映
©︎フジテレビ
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