『新空港占拠』本庄の怪しい動きは裏切りの前兆か? 謎の男=ジェシーの問題を考察

 櫻井翔主演の日本テレビ系土曜ドラマ『新空港占拠』第2話が放送され、前作『大病院占拠』同様、いよいよ人質の嘘を暴く復讐劇が始まった。第2話の注目ポイントを振り返り、今後の展開について考えてみたい。

獣の目的は弔い合戦か? 公式サイトのシークレット動画の意味

 まず、獣の1人「蛇」の正体が、前作『大病院占拠』で武蔵(櫻井翔)をサポートしていた情報分析官の駿河紗季(宮本茉由)だったことが第1話で明かされている。駿河は最初から獣だったと言い、武蔵に「また交渉人になってもらいます」と命令する。さらにデータに残る年齢や経歴、結婚写真もフェイクだったことが判明。つまり『大病院占拠』の時には既に獣として警察内部に潜入していたのだ。

 前作の段階で、空港占拠で明かそうとするものの究明の為に潜入していたのか? それとも病院占拠でも鬼側として潜入していて、目標が達成した後に、新たな疑惑解明に協力する形となったのか? 前作のラストで、事件が一件落着した後に「ありがとうございました blue」というメールを駿河が削除する。その宛先のアドレスが「U4r0n05h0mendAre」で「後ろの正面だあれ」と読むことができて、放送終了後は駿河が後ろの正面である黒幕か? と話題となっていた。そのネタを早速利用し、「獣ちゃんねる」のログインパスワードになっていたことは、制作側からの考察ファンに対する答え合わせといったところか。

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 もしblueが前作のリーダーである青鬼(菊池風磨)なら恋人の線も考えられたが、「ありがとうございました」という他人行儀な言葉は、別件で潜入していたが鬼たちに協力した線も考えられる。また、公式サイトで見ることができるシークレット動画には刑務所の面会室みたいなものが映っていた。ここから、駿河の素性を知る為に、武蔵が刑務所にいる青鬼に会いに行く展開も考えられる。ただし、第2話を観る限り、今回も大事な人を亡くした人たちの復讐劇のようだ。駿河はリーダー格の蛇と同じさくらんぼのヘアゴムを腕に巻いていて、ヘアゴムに関する共通の人物の弔い合戦のように思える。

白河(俵木藤汰)と米沢(長田成哉)が隠蔽するもの

 さらに第2話では獣の1人「鶏」の正体が、人質の一人で空港の建設を取り仕切っていた白河組の会長・白河巌(俵木藤汰)の元秘書・重原瀬奈(山谷花純)だったことが明かされた。親友の新見百花の死の真相を知り、白河への復讐のために獣と化したのだ。

 1年前、白河のパワハラに苦しんでいた秘書の百花が労働組合に訴えたことを白河は逆恨みし、横領をでっちあげ百花を自殺に追いやる。遺書も、秘書の米沢(長田成哉)によって改ざんされた。重原はこの白河の嘘を認めさせることが目的で、武蔵の働きにより罪を認めさせたことで解放された。また、武蔵を拉致し、後に爆死した鶴田輝幸(上谷圭吾)と鹿野芽衣(秋谷百音)は、実は米沢弁護士の裏で動いており、ネットの中傷や、遺書を書き換えたのも2人の仕業だった。獣側はあえて2人を雇って利用し、最後に自主するなら許すという選択肢を与えたが、無視したので爆死させた。つまり、2人は獣ではなく、復讐の対象者だった。

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 しかし、白河と米沢の罪がこれだけだとは到底思えず、ゼネコン絡みの問題があるはず。彼らが隠蔽しているものが龍と駿河の復讐ターゲットであるはずで、武蔵の姉・二葉(奥貫薫)が追求している、30年前に失踪した横浜市役所土木事務所勤務の職員だった武蔵の兄・健一とも関わりがあるだろう。また二葉に関しても獣側の人間である、という見方もできるが、前作の裕子と同様に、純粋に真実を知りたいだけで正義の人と考えた方がいいのかもしれない。

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