愛希れいか、『大奥』徳川家定を演じ終えて 胤篤役福士蒼汰には「いい意味で裏切られた」

 毎週火曜日に放送されているNHKドラマ10『大奥』Season2に出演中の愛希れいかからコメントが寄せられた。

 原作は、3代将軍・徳川家光の時代から幕末・大政奉還にいたるまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描いてセンセーションを巻き起こした、よしながふみによる同名漫画。Season1では、3代将軍家光(堀田真由)から8代将軍吉宗(冨永愛)までの物語が映像化された。Season2では、吉宗の遺志を継ぎ若き医師たちが、“赤面疱瘡”撲滅に向けて立ち上がるその後の物語から、女将軍をはじめとした幕府の人々が、“江戸城無血開城”のために奔走した幕末・大政奉還の物語を初めて映像化する。

 愛希が演じたのは、徳川幕府第12代将軍・徳川家定。愛希は家定について、「とても聡明で強い。強いといっても、監督の言葉をお借りすると、“受け入れる強さ”を持っている女性だなと思いました。そして、受けるべき愛を受けられずに育っていながらも、人を愛することができるし優しさも持ち合わせている。愛にあふれている人だと思って演じました」と分析していたことを明かす。

 胤篤(福士蒼汰)と家定が互いに惹かれていくシーンについては、「本質的なところでは、出会ってすぐに惹かれていたのかなと思います。家定がはっきりと自覚するというか……ふわっと心に花が咲くような、舞い上がる気持ちになったタイミングとしては、流水紋の裃姿を見た時かなと思います」と振り返り、「胤篤は、家定にとって初めて愛することが出来た男性。賢い人だけど、おちゃめさもあって。家定にとって、彼の存在は、癒やしでもあったと思います。そして、ただの男女というよりは、尊敬し合える仲だしずっと共に歩んでいきたいと思える、最初から恋人というより夫婦のような関係性が強かったと思います」とコメント。

 本作を通しての思い出深いシーンについては、「やはり乗馬のシーンは時間かけて稽古したということもあり、思い出に残っていますね。乗馬は、背中に乗るのは申し訳ないけれど、でも、不思議なぐらい爽快でした。また機会があればやってみたいです」と撮影を振り返った。

愛希れいか(徳川家定役)コメント

徳川家定をどのような人物と捉えて演じたか

とても聡明で強い。強いといっても、監督の言葉をお借りすると、“受け入れる強さ”を持っている女性だなと思いました。そして、受けるべき愛を受けられずに育っていながらも、人を愛することができるし優しさも持ち合わせている。愛にあふれている人だと思って演じました。

家定にとって正弘(瀧内公美)はどのような存在だったか

家定が初めて心を開くことができた人です。正弘は“家定のために”という思いを持っていつも動いてくれますが、家定も“正弘のために”という思いを持っていて、お互いが尊敬し合っているし信頼しているし、愛がある。彼女がいなかったら、家定はどうなっていたか想像出来ませんが、彼女がいたから生きられたと思いますし、かけがえのない存在ですね。言葉では言い表せないような、大切な人だと思います。家定の人生において、楽しいより苦しい時間の方が長かったと思うので、その中で、正弘と一緒にお菓子作りをしたり、二人で過ごす時間というのは家定にとってとても心地よく、一息つける時間だったんじゃないかなと思います。私自身もすごく楽しみながら瀧内さんと撮影させて貰って、徐々に絆が深まって、冗談を言い合えるような仲になれたのがすごく愛おしいなと思っていたので。正弘とのシーンはどれも印象に残っていますし、好きです。

瀧内公美との共演について

いつも気さくに話しかけてくださって、現場の雰囲気を和ませて下さって、すごく居心地がよかったです。短期間で、こういう深い仲の役をやらなければいけないということで、私もどうしようかなと思っていたんですけど、瀧内さんが自然に距離を縮めてくださって、そして受け止めて下さった感じですね。すごく明るい方です。私もこういう役なので、なかなか現場ではつらつとも出来ないなと思っていたんですけど、正弘とのシーンの時は自然と笑顔が多かった気がします。

胤篤と家定はどのタイミングでお互い惹かれ合うようになったか。

私もどのタイミングなのかなと台本を読みながら思っていたんですけど、最初の時点からだったのかなと。もちろん警戒はしているけれども、初夜の時点から、話を聞いているとすごく面白いなとか……自分でも気付かないうちに惹かれていたのかなと思うんですよね。家定自身が自分の感情に気付いていなかったというよりは、そもそも人を好きになるという感情を知らないし、男性に対しての強いトラウマがあるから、常に心を閉じて感じないようにしていたのかなと解釈しました。でもずっと気にはなっているので、きっと本質的なところでは、出会ってすぐに惹かれていたのかなと思います。家定がはっきりと自覚するというか……ふわっと心に花が咲くような、舞い上がる気持ちになったタイミングとしては、流水紋の裃姿を見た時かなと思います。胤篤は、家定にとって初めて愛することが出来た男性。賢い人だけど、おちゃめさもあって。家定にとって、彼の存在は、癒やしでもあったと思います。そして、ただの男女というよりは、尊敬し合える仲だしずっと共に歩んでいきたいと思える、最初から恋人というより夫婦のような関係性が強かったと思います。

福士蒼汰との共演について

実際お会いするまでは、勝手に自分の中でどんな方なのかなと想像膨らませていたんですけど、いい意味で裏切られたというか。すごく明るくて気さくな方でした。そしてすごくお芝居に対して、深く考えられていて。お芝居が好きなんだなというのが強く伝わってきました。

出演を振り返って

初めてセットに足を踏み入れた時、鳥肌が立ったのを今でも鮮明に覚えています。自然と作品の世界に入っていける感覚になったのが印象的でした。思い出深いシーンもたくさんありますが、やはり乗馬のシーンは時間かけて稽古したということもあり、思い出に残っていますね。乗馬は、背中に乗るのは申し訳ないけれど、でも、不思議なぐらい爽快でした。また機会があればやってみたいです。

■放送情報
ドラマ10『大奥』Season2
NHK総合にて、毎週火曜22:00〜22:45放送
出演:
【医療編】
鈴木杏(平賀源内)、玉置玲央(黒木)、村雨辰剛(青沼)、岡本圭人(伊兵衛)、中村蒼(徳川家斉)、蓮佛美沙子(御台・茂姫)、安達祐実(松平定信)、松下奈緒(田沼意次)、仲間由紀恵(一橋治済)
【幕末編】
古川雄大(瀧山)、愛希れいか(徳川家定)、瀧内公美(阿部正弘)、岸井ゆきの(和宮)、志田彩良(徳川家茂)、福士蒼汰(天璋院・胤篤)
原作:よしながふみ『大奥』
脚本:森下佳子
音楽:KOHTA YAMAMOTO
写真提供=NHK
©よしながふみ/白泉社

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