『ONE DAY』3人の主人公たちがついに入り混じる 時生と桔梗の関係をほのめかす描写も

 事件現場の近くで桔梗(中谷美紀)は誠司(二宮和也)、すなわち“天樹勇太”を見つけ話しかける。しかし「俺は勝呂寺だから」と返されるのだが、桔梗の「記憶力がよかった」という言葉をヒントに、誠司は自分が勝呂寺誠司でない可能性に気付き始める。10月30日に放送された『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系)は第4話。今回は午前10時4分から午後12時6分までのおよそ2時間のストーリーが展開していく。

 “スグロジセイジ”という名前を聞き、彼が記憶を失っているのではないかと考える桔梗。その場では警察に追われてどこかへ逃げていった誠司を見失ってしまうが、ひき逃げ事件を目撃したことを機に、ニュース番組で今度こそ事件の特集を流すために周囲の協力を得るのだ。一方で誠司は、アネモネのアジトで組織の構成員たちと大立ち回りを繰り広げ、警察からも組織からも追われる羽目となってしまう。

 連動するように急接近を続ける「逃亡編」と「地方テレビ局編」とは打って変わり、「レストラン編」は前回と同様に独自のストーリーを展開していく。冷蔵庫のコンセントが抜けてすべての食材がダメになったことから、なんとかディナーの営業を実現させるべく時生(大沢たかお)たちは食材集めに奔走していく。時生は因縁の相手である近所のレストランのシェフ・松木(高嶋政宏)のもとにウチワエビを分けてもらうために交渉へ向かうが、いつまで経っても戻ってこないことから菊蔵(栗原英雄)たちも続々とそのレストランへと向かうのである。

 桔梗が目撃するひき逃げ事件、それはこの3つのストーリーの主人公たちがついに入り混じる瞬間であった。厳密に言えば第1話の冒頭シーンでも3人は同じ場所にいたわけだが、本筋に入ってからはこれが初めてである。埠頭の倉庫街で、赤い車に撥ねられる蜜谷(江口洋介)。目の前でその光景を見た桔梗はすぐさまカメラを向ける。一方、松木の店に入る勇気が出ずにフラフラしていた時生は、そこで桔梗の姿を見つける。そしてその近くで誠司は物陰に隠れて様子を伺う。ニアミス状態ではあるが、まだはっきりと明かされていない時生と桔梗の過去の関係をほのめかす役割も果たすなど、中盤のアクセントとして存分に機能していたといえよう。

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