日向亘&片岡凜、『ペンディングトレイン』で感じたのは「“生きることのすごさ”」
「ちょっと終わりたくないな」と思い始めました(笑)
――撮影中、とくに大変だったエピソードを聞かせてください。
日向:第2話で「水を見つけた」と優斗さんが命綱をつけて崖を登るシーンは、オンエアではちょっとしか使われなかったんですけど、実際は時間をかけて撮影していて。僕は滑りやすいローファーを履いているので、山登り用のスニーカーでスタート地点に移動、上から(ロープで)降りてきたローファーに履き替えて「本番よーいスタート」みたいな。もちろん安全には配慮していただいていたんですけど、凄く過酷な現場でした。しかも僕、(クランクイン)初日か2日目で、まだみなさんと打ち解けてない段階でそのシーンだったので、すごく印象に残っていますし、すごくいい経験をさせてもらったなって思います。
片岡:ロケではリアルサバイバルな感じの場所にたくさん行ってるので、木と木の間にロープを張って、スタッフさんが引っ張っていないと降りられない場所があったり、急な坂でスタッフの方が転ばれたり。山に行くと電波がないので携帯が使えないし、お手洗いがすごく遠い場所にあってなかなか行けないとか。その環境自体、『ペンディングトレイン』の作品の中みたいな場所が本当に多いので、もちろん大変ではありますが、その分、自然の力を借りて、より作品の世界観に引き込まれているような感じはすごくあります。
――今回のドラマから、どんなメッセージを受け取りましたか?
日向:最初は、携帯があって、近くにトイレがあって、いつでも好きなときにご飯が食べられて、水が飲めて、という当たり前の状況が「いかに幸せか」とすごく実感してたんですけど、少しだけ終わりが見えてきた今くらいのタイミングで、1周回って「なんか自然っていいな」「ちょっと終わりたくないな」と思い始めました(笑)。実際に僕がペンディングされた世界で生活をしていたら、みんなと打ち解けて、自分の存在意義というか、「チームの役に立ててる」と感じながら生活するのって、すごく楽しいんだろうなと思えてきて。名残惜しいというか、(現在に)帰れる方法が見つかってきた途端に、「あれ帰りたくないかも」ってなるかもしれないなと。人間の本能なのかわからないですけど、この作品を通してすごく自然が好きになりましたね。
片岡:“生きることのすごさ”を、あらためて作品を通して感じています。私たちの日常って、SNSとか、周囲からの目とか、そういったものばかりを気にして、つい生きてることのありがたみを忘れがちだと思うけど、そういう雑音みたいなものがまったくない環境の中で、いかに人が生きていることがすごいのか。久々に食べる一粒の塩がどれだけ美味しいのかを身に染みて感じるように、生きていることの素晴らしさをあらためて感じられると思います。
――最後に、第7話の見どころをお願いします。
日向:第7話では、和真と小春があの電車に乗る前の話も少し描かれます。台本を読ませていただいて、和真と小春にとってひとつの分岐点になる回だなと感じたので、僕たち2人にも注目していただけたらいいなと思います。
片岡:これからの未来の、大きなターニングポイントになる回になります。今後、乗客たちがどうなるのかという部分にも注目していただきたいですし、小春と和真の関係性がだんだん変わってくる回でもあるので、そこはものすごく注目していただきたいです。
■放送情報
金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:山田裕貴、赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、藤原丈一郎(なにわ男子)、日向亘、片岡凜、池田優斗、金澤美穂、宮崎秋人、村田秀亮(とろサーモン)、志田彩良、白石隼也、大西礼芳、坪倉由幸(我が家)、山口紗弥加、前田公輝、濱津隆之、杉本哲太、松雪泰子
脚本:金子ありさ
演出:田中健太、岡本伸吾、加藤尚樹
プロデューサー:宮﨑真佐子、丸山いづみ
編成:吉藤芽衣、平岡紗哉
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/p_train823_tbs/
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