なぜ朝ドラは視聴者の関心を集め続ける? 盛り上がりの背景を朝ドラ記事編集担当と考える

 毎朝15分間放送される(お昼にも再放送)、NHK連続テレビ小説こと「朝ドラ」。1961年から放送が始まり、現在放送中の『らんまん』まで108作が制作されている。時のヒロインを主人公としてその人生を追う朝ドラは、日本独自のコンテンツとして多くの視聴者に愛されてきた。

 2023年のいま、ドラマコンテンツは地上波のもの以外にも、配信オリジナルのものも数多く作られるようになっている。視聴者を取り巻く環境をみても、SNSで感想を投稿することが一般化したり、スマホでのオンデマンド視聴をする視聴者も増えている。

 こうした変わりゆく時代の変化の中においても、なぜ視聴者は「朝ドラ」に惹かれ、大人気コンテンツであり続けるのか。そこで『舞いあがれ!』から『らんまん』へとタイトルが切り替わったタイミングのいま、朝ドラ記事編集担当と「朝ドラ」という事象について考える。

 まず近年の朝ドラの中から視聴者による盛り上がりが大きかった作品を聞くと、『半分、青い。』が挙げられた。

「リアルサウンド映画部に所属後、『べっぴんさん』から『舞いあがれ!』まで13作を全話視聴してきました。記事を作る中で、過去一番、視聴者の反応が一番大きかったのは『半分、青い。』で、次点で『カムカムエヴリバディ』、『なつぞら』でしょうか。キャラクター単体で考えると、『スカーレット』八郎(松下洸平)や、『半分、青い。』マアくん(中村倫也)が“ブーム“といえる盛り上がりでした」

 その盛り上がりの重要なファクターはどこにあったのだろうか。

「少し過剰な言い方になりますが……『半分、青い。』が最も反響が大きかった要因は、大好きな人も大嫌いな人もいる主人公であったことだと思います。主人公・鈴愛(永野芽郁)は、幼いときからの夢をひたむきに努力して叶えていく、何かを成し遂げる「偉人」タイプの主人公ではありませんでしたが、周囲を巻き込んでいく情熱と、放っておくことができない魅力にあふれていました。作者である北川悦吏子さんと視聴者がSNSを通して“対話”できたのも大きかった。『カムカムエヴリバディ』は初の3世代ヒロインということで、物語はもちろん、何気ないセリフやアイテムが繋がっていく構造、いわゆる“伏線”を回収していく手際が実に鮮やかでした。ミステリー的な要素も含みながら、話数を重ねるごとに面白さが増していく、100話以上の朝ドラだからこそできる仕掛けと観続ける面白さがありました」

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