石原さとみ、出産後初の映画で“母親役”に 吉田恵輔監督・脚本『ミッシング』2024年公開

 石原さとみが主演を務め、吉田恵輔が監督・脚本を務める映画『ミッシング』が2024年に全国公開されることが決定した。

 WOWOWが製作幹事、スターサンズが企画、ワーナー・ブラザース映画が配給を行う本作。『ヒメアノ〜ル』(2016年)、『愛しのアイリーン』(2018年)、『空白』(2021年)の吉田が監督を務め、石原が出産後初の映画撮影として1年9カ月ぶりに芝居に挑む。

 とある街で起きた少女の行方不明事件。あらゆる手を尽くして娘を探すも、有力な情報も手掛かりもないまま既に3カ月が経っていた。娘が行方不明になった時、母・沙織里は好きなアイドルのライブに足を運んでいた。その事実と茶髪メッシュの風貌ゆえに、ネット上では「ライブ狂いで育児放棄の母」という誹謗中傷の投稿がなされ、苛立ちを募らせていく。さらに日が経つにつれ、徐々に冷静になっていく夫との温度差を感じ始め、夫婦喧嘩が絶えなくなっていく。事件発生当初こそメディアも大きく取り上げ注目を集めていたが、時間が過ぎるほど世間も興味を失っていき、マスコミの関心も薄れていく。そんな中、地元のテレビ局だけは奔走する沙織里の取材を続けていたのだが……。

 事件をきっかけに崩壊する「日常」や辛く悲しい現実に直面する母親とその家族たちの姿、事件を「題材」として扱い、視聴率を獲るために「偏向報道」に舵を切ってしまうマスメディアの姿、野次馬的興味本位で溢れる心無い言葉が満ち溢れる現代社会の闇を描く。

 主演の石原が「吉田恵輔監督と一緒に仕事がしたい」と直談判してから6年の歳月を経て実現した本企画。石原の起用について吉田監督は、「脚本を書いた時、いちばん思い浮かばない人をキャスティングしてみたかった」と語る。本作で石原が演じるのは、“我が子が失踪し極限まで翻弄されていく母親役”。石原は「母となった今だからこそできる」「大きな覚悟を持って最後まで沙織里を生きて行きます」と決意を表明している。

 なお本作の撮影は3月23日よりスタートし、現在も撮影が行われている。

コメント

石原さとみ(主演)

6年前、吉田監督に、どんな役でもいいから一緒に仕事がしたい、と直談判しに行きました。そこから数年後、この作品の連絡を頂き、嬉しさのあまり叫びました。妊娠出産を経て、ついに憧れの吉田組で1年9か月ぶりのお芝居を今しています。我が子という自分の命よりも大切な存在を知った今、この役柄は本当に辛く苦しく精神が削られます。ですが、今の私だからこそ、できる役です。大きな覚悟を持って最後まで沙織里を生きていきます。

吉田恵輔(脚本・監督)

本作は自分のキャリアの中で最も覚悟のいる作品になります。執筆中から何度も手を止めてしまうほど、辛く苦しい現実を描きました。主演の石原さんを筆頭にキャスト達はメンタルが削られる芝居の連続だと思います。しかし、どんな状況でも前に進む強さ、他者への想像力や共感。人間の愚かしくも美しい瞬間を撮影できたら幸いです。どうか我々の覚悟が皆様に届きますように。

■公開情報
『ミッシング』
2024年全国公開
主演:石原さとみ
脚本・監督:吉田恵輔
製作幹事:WOWOW
企画:スターサンズ
制作プロダクション:SS工房
配給:ワーナー・ブラザース映画
©︎2024「missing」Film Partners  
公式サイト:missing-movie.jp

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