チャールビ・ディーンが華麗なモデルウォークを披露 『逆転のトライアングル』本編映像
2月23日に公開される映画『逆転のトライアングル』の本編映像が公開された。
『フレンチアルプスで起きたこと』で第67回カンヌ国際映画祭ある視点部門審査員賞、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』で第70回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞し、本作でカンヌ史上3人目の2作品連続パルムドール受賞という快挙を成し遂げたオストルンド監督。本作では、「ファッション業界とルッキズム、そして現代階級社会」をテーマに据えた。
ハリス・ディキンソン扮する主人公カールの恋人であるヤヤを演じたのは、本作で映画主演デビューを飾ったモデル出身のチャールビ・ディーン。今後の活躍が期待されていた最中、32歳という若さで逝去した。
公開された本編映像は、ディーンが登場するファッションウィークでの人気ブランドのショーの一幕。会場に到着した超VIPの席がないことに気付き、フロントロウにすでに着席している他のゲストを移動させ無理やり席を空けるも、まだ1席足りないことが発覚。スタッフの掛け声をきっかけに、全員が右へ1席ずつずれるが、一番端にいたカールが押し出されてしまう。落ち目の男性モデルであるカールには、とくに新しい席の案内もなく、居場所なく立ち尽くすカール。
そうして始まったファッションショー。チェロの生演奏に合わせ、「人類平等」「環境問題」を問いかけるいかにも意味深長なメッセージが投げかけられるも、次の瞬間、照明と曲調ががらりと変わり、先ほどとは打って変わって一気に商業主義的で華やかなファッションショーが繰り広げられる。観客からの黄色い歓声が飛び交う中、ヤヤがファーストルックとして華やかに登場。カールはそんな彼女の姿を後ろの列から寂しそうに見つめるのであった。
オストルンド監督は、ここで描いたファッションショーについて、「このシーンで見せたように、環境問題のような重要なテーマを商売に利用する奴らには、普段から見るたびに怒りを覚えていたんだよ。あまりにも度を超えていてバカバカしいからね」と痛烈なコメントを寄せており、メッセージ性をそれこそ「ファッション」のように無理やり持たせようとするファッション業界を映画の中で意図的に批判したことを明かしている。
そして実際にファッション業界で活躍していた経験を持つディーンは、本作について「この映画は100%、ファッション業界の実態を伝えている。実は私をリューベンに推薦してくれたのは、ファッションフォトグラファーである彼の奥さんのシーナなんだけど、彼女がリューベンにファッション業界について話したことでこの作品は生まれたの。彼が業界の本質に通じていることは間違いないわ」と、監督が業界の問題を正しく捉え描き出していることを支持している。
またヤヤという役については、「ヤヤのような“モデル然とした女”を演じるのは楽しかった! 自由に奇抜なことをできたし、悪びれない彼女の性格が好き!」と楽しんで演じたとコメントしている。
■公開情報
『逆転のトライアングル』
2月23日(木・祝)より、TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国ロードショー
監督:リューベン・オストルンド
出演:ハリス・ディキンソン、チャールビ・ディーン、ドリー・デ・レオン、ウディ・ハレルソンほか
配給:ギャガ
Fredrik Wenzel © Plattform Produktion
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