月9ドラマ『女神の教室～リーガル青春白書～』（フジテレビ系）でロースクール生役のひとり、真中信太郎を演じる高橋文哉。第4話では、教員の柊木（北川景子）と藍井（山田裕貴）のもと、ロースクールの仲間たちに影響を受けながら、本音をしっかり周りに伝え、“良い弁護士になりたい”と気持ちを新たに変化していく真中の姿が描かれた。

　リアルサウンド映画部では、前クールに放送された『君の花になる』（TBS系）など連続ドラマへの出演が続く高橋文哉にインタビュー。真中という役への向き合い方や学生時代の頃の話について聞いた。

いま必要だと思うのは、国語と社会の勉強

――高橋さんが感じる『女神の教室～リーガル青春白書～』の面白さは？

高橋文哉（以下、高橋）：柊木先生と藍井先生の対比がすごく面白いなと思います。2人とも間違ったことは言っていないけど、意見が全く違う。僕らは藍井先生を信じてこれまでやってきて、そこに急に現れた柊木先生に振り回されながら、どんどん引っ張られていって、気づいたらみんな柊木先生の近くにいるというか。すごく背中を押してもらえて、こんな人と出会いたいなと思えるような作品だと思います。

――柊木先生と藍井先生を演じる北川景子さんと山田裕貴さんとのやり取りの中で、印象的な話はありますか？

高橋：現場で、裕貴さんと北川さんと生徒の7人でシーンを撮っているときに、一人一人の人間性の話になるんですよ。北川さんから「すごく（自分に）似ている」って言われて、僕の悩みに対して「自分もすごく感じていた時期があった」と背中を押してくださったんです。裕貴さんは3年前ぐらいに『先生を消す方程式。』（テレビ朝日系）で共演させていただいて、そのときからプライベートでもお世話になっています。「また一緒にお芝居できるのが嬉しいね」と言っていただいてこの作品に入ったので、現場で見る裕貴さんの背中が変わってなくて、すごく嬉しかったです。

――高橋さんは柊木先生と藍井先生、どちらに教わりたいですか？

高橋：僕は藍井先生派ですね。厳しければ厳しいほど良いと思うタイプなんですよ。学生時代はバレーボールをやっていたんですが、めちゃめちゃ厳しくて。ちょっと優しい先生に変わった瞬間に、自分の中で不完全燃焼感があったことがありました。苦しいとは思うんですが、厳しい方が自分に合っているなと思います。

――学生時代から自分が変わったなと感じる部分はありますか？

高橋：頑張り方が分かってきたかもしれないです。がむしゃらにというのではなくて、「こうすることによってこうなる、こんなことが起きる」とか、筋道を立てて考えて努力できるようになったというか。努力は目に見えないので伝わらないし、わかりにくいけど、自分の中で、努力として捉えられるものを具体的にイメージできるようになったなと感じますね。

――学生時代に戻ったら、改めてやってみたいことはありますか？

高橋：いま必要だなと思うのは、国語と社会の勉強です。学生の頃は全くできていなかったので、最近、高校生くらいになってきた従妹やはとこに「マジで勉強した方がいいよ！」ってずっと言ってます（笑）。大人になってから勉強するとなると、お金を払ってすることになるじゃないですか。毎日机に座って勉強させてもらっていたあのありがたみは、大人になってからじゃないとわからないと思うんです。世界史や日本史も含めてですけど、知識の幅として僕はいま欲しくて。国語ももっとしっかり勉強しておいたらよかったなと思います。

――今回は難しいセリフもいっぱいあって大変そうですね。

高橋：そうですね。でも、その役の職業にちょっと詳しくなれるのが嬉しくて。1個1個台本で分からない漢字があったら全部調べて、横にバーっと書いているんですが、その言葉の意味や、「いまこういう言葉を紡いでセリフを言ってるんだな」と理解するだけで、セリフ覚えがすごくラクになるんです。セリフを覚えるというよりは、セリフの伝えたいことを覚えている感覚というか。いま真中をやっているときにそれはすごく感じています。覚えてきたことがまた出てきたときに、「あー、こういう意味か！」と頭の中で理解できるのが、勉強しているみたいで楽しいです。

――他の学生役の皆さんとはどのように親交を深めましたか？

高橋：話が進んでいくごとに仲良くなっていってる気がします。個々でお芝居をしていたのが、みんなで集まるシーンが多くなって、それがすごく僕らに影響していて。一緒にいる時間が長くなると、プライベートのこととか仕事のこととか、自然に話すようになりました。本当に役と同じような近づき方でしたね。

――誰がムードメーカーなんですか？

高橋：前田旺志郎はいつも盛り上げてくれています。そこにずっと援護射撃を撃ちながら、男3人がわちゃわちゃしているのを女性2人がニコニコ笑って聞いてくれています（笑）。