『月の寵児たち』『そして光ありき』が劇場初公開 オタール・イオセリアーニ映画祭開催へ

 オタール・イオセリアーニの劇場初公開作品を含む全監督作21本をデジタルリマスター版にて上映する「オタール・イオセリアーニ映画祭 〜ジョージア、そしてパリ〜」が、2023年2月17日よりヒューマントラストシネマ有楽町、シアター・イメージフォーラムにて開催されることが決定した。

 イオセリアーニ監督は、ジョージア(旧ソビエト連邦グルジア共和国)に生まれ、映画制作を行うも上映禁止など制限を受け、故郷を離れパリへと移り住んだ経歴をもつ。それでも映画を制作し続け、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンなどで数々の賞を受賞し、日本でも『月曜日に乾杯!』や『皆さま、ごきげんよう』などがヒットした。本映画祭は、人生の豊かさを観る者に気づかせてくれる“人生の達人”、イオセリアーニの全監督作品をたどることができる映画祭だ。

 公開される長編は、1作目にしてジョージアでは公開禁止となったがカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した『落葉』をはじめ、各国でロングランヒットとなった『素敵な歌と舟はゆく』、ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(監督賞)を受賞し世界の名匠としての地位を確立した『月曜日に乾杯!』、ピエール・エテックスや『アメリ』などジャン=ピエール・ジュネ監督作品でおなじみのリュファスが出演している集大成的作品『皆さま、ごきげんよう』など。

 さらに、ウェス・アンダーソン監督作常連のマチュー・アマルリックの役者デビュー作となった『月の寵児たち』、全編アフリカ・セネガルで撮影が行われた『そして光ありき』が日本初上映となる。いずれもヴェネチア国際映画祭にて審査員特別大賞を受賞した作品だ。

 そのほか、本国ジョージアにて上映禁止を受けたものの、2000年にはカンヌ国際映画祭で復元版による特別上映が行われた中編『四月』、ジョージアの映像資料を用いて歴史・文化を紹介した3部構成となる日本初公開のドキュメンタリー3部作『唯一、ゲオルギア』なども上映される。

上映作品一覧

<長編12本>
『落葉』
『歌うつぐみがおりました』
『田園詩』
『月の寵児たち』(劇場初公開)
『そして光ありき』(劇場初公開)
『蝶採り』
『群盗、第七章』
『素敵な歌と舟はゆく』
『月曜日に乾杯!』
『ここに幸あり』
『汽車はふたたび故郷へ』
『皆さま、ごきげんよう』

<中編3本>
『四月』
『エウスカディ、1982年夏』(劇場初公開)
『トスカーナの小さな修道院』(劇場初公開)

<短編5本>
『水彩画』(劇場初公開)
『珍しい花の歌』(劇場初公開)
『鋳鉄』
『ジョージアの古い歌』
『ある映画作家の手紙 白黒映画のための七つの断片』(劇場初公開)
<3部作ドキュメンタリー>
『唯一、ゲオルギア』(3部作)(劇場初公開)

■公開情報
「オタール・イオセリアーニ映画祭 〜ジョージア、そしてパリ〜」
2023年2月17日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、シアター・イメージフォーラムにて劇場初公開作品含む全監督作21本一挙公開
監督:オタール・イオセリアーニ
協力:ジョージア映画祭
配給:ビターズ・エンド
公式Twitter:@Otar_2023

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